茨城の秋を彩る風物詩として、近年急速にファンを増やしている注目の大会。それは、茨城県筑西市で2026年10月17日に開催される「ちくせい花火大会」です。入込客数は年々増大し、昨年は175,000人を記録。SNSなどでの口コミを通じて熱狂的なリピーターを集め、今や全国の花火ファンから熱い視線を浴びています。
今回は、第5回目という節目に向けて準備を進める筑西市商工観光課の渡辺康久さんと鈴木琴音さんにお話を伺い、今大会の見どころや、裏側に秘められた熱いドラマを取材しました。
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筑西市商工観光課の渡辺康久さんと鈴木琴音さん(右から)
大会の若い歴史を「圧倒的な自由度と挑戦の機会」へと捉え、進化を続ける「ちくせい花火」。その打ち合わせの場は、花火への並々ならぬ情熱と、観客を最高のスリルと感動で包み込みたいという「おもてなしの心」に満ちあふれていました。

道の駅とスターマイン(筑西市役所商工観光課提供)
1. 節目を超えた進化
今年の最大の目玉となるのは、全く新しいスペシャルプログラムの誕生です。
「筑西の花火の最大の魅力とは一体何なのか?」。
実行委員会が花火師、プロのカメラマン、そして観客の声に耳を傾けた結果、「3つの筒場から上げる同時打ち」という圧巻の演出に行き着きました。夜空いっぱいに広がる3社(山﨑煙火製造所・野村花火工業・森煙火工場)共演による圧倒的なスケール感こそが、筑西唯一無二の強みであると確信したとのことです。
そこで今年は、「№6/3社同時による大玉連発」を新設しました。8号玉や10号玉(尺玉)を贅沢に交えた、豪華絢爛な大玉の競演を実現。また、グランドフィナーレ「新感覚・全視界パノラマ花火」では、「肉眼の視界には到底収まりきらない。どこを見渡しても満天の花火があるという、究極の贅沢さを味わってほしい」と渡辺さん。観客を包み込む圧倒的な大パノラマが筑西の夜空を埋め尽くします。

ちくせい花火大会の打ち上げ配置図(筑西市役所商工観光課提供)
2.3つの基本コンセプト
大会のコンセプトは今年も変わらず、他の大会が真似のできない3つの「唯一無二」を掲げています。

ちくせい花火大会のポスター(筑西市役所商工観光課提供)
2.時速約2万発の「圧倒的スピード感」
3.茨城が誇る「銘火3社(山﨑・野村・森)の超豪華共演」
また、観覧時に欠かせないトイレ環境は、会場となる「道の駅グランテラス筑西」の既存設備やトイレカーの導入により、圧倒的な清潔感が来場者から大変好評を得ています。さらに今年は、女性用トイレを約3倍に増設し、トイレ環境の劇的改善に取り組んでいます。

花火が見やすく快適な観覧席(筑西市役所商工観光課提供)
3. 徹底的な「老若男女」目線:選曲とプログラムの裏側
大会の売りは、すべてのプログラムが「音楽付き」である点です。しかし、その選曲プロセスは他の花火大会とは一線を画しています。
単に最新の流行曲を並べるのではなく、アップテンポな演歌や名曲クラシック、往年のロック、荒井由実から、人気アニメ主題歌、さらには「アイドルマスター」のメドレーまで幅広くカバーしています。「老若男女、会場にいる誰もが知っていて心から楽しめるバランス」を何よりも大切に選曲されているのです。しかも、その選曲は実行委員会と花火師たちが夜な夜な会議を重ね、一本芯の通ったアイデンティティづくりに取り組んだそうです。

ワイドスターマイン(筑西市役所商工観光課提供)
4.「花火クイズ」誕生! 観客全員をエンターテインメントに巻き込め!
新たな試み「花火クイズ」は、「もっと親しみやすく、誰もがワクワクできる体験を」という発想から生まれた企画です。ナレーションで出題されるクイズに対し、夜空に打ち上がる「〇」や「×」が正解を告げます。「クイズ花火の発祥は筑西だと全国に誇れる名物プログラムに育てたい」と渡辺さんも意気込みを語ります。
5. プログラム冊子にも魂を込めて:「夜な夜な書いた言葉の魔法」
大会のプログラム冊子に躍る言葉の熱量に圧倒されます。「筑西・夜桜・爆裂エナジー」といったキャッチコピーや、コメント欄には「それは夢か幻か」などワクワク感いっぱいの表現は、決して外部任せではなく、事務局スタッフが言葉を吟味し、作り上げたものです。予習した上で、「どんな花火が上がるんだろう」と期待を膨らませて来場してもらいたいという、担当の鈴木さんたちの「おもてなし精神」がそこに宿っています。

熱量の高いプログラム(筑西市役所商工観光課提供)
6. 花火を語れる名物アナウンサー「花火DJ 恵子ねぇ」
「花火、整いました。点火でございます」——会場を盛り上げる個性的な声の持ち主が、アナウンス担当4年目となる「花火DJ 恵子ねぇ」こと篠崎恵子さんです。司会歴30年の経験に裏打ちされた高いアドリブ力と、花火鑑賞士としての深い知識と愛情を兼ね備え、会場の空気を瞬時に読み取りながら観客の気持ちを一気に引き上げます。今年も綿密な打ち合わせを重ね、アナウンスと花火が完璧に融合した舞台演出を作り上げています。

会場を盛り上げる花火DJ恵子ねぇ(筑西市役所商工観光課提供)
7. 観客ファーストを支える「現場のリアリティ」
エンターテインメントとしての華やかさを支えているのは、泥臭いまでの現場運営です。終演後はスタッフ総出で路上への落下物を即座に清掃・点検し、交通規制解除やシャトルバスの運行時間を大幅に早めています。
今年も引き続き、「アイドルマスター シャイニーカラーズ」とのコラボでは、ファン専用の「P席」を設けるなど、新たな層を巻き込む工夫も惜しみません。
8. 花火鑑賞士による花火セミナーも開催
今年も道の駅グランテラスのフードコートにて、花火鑑賞士による無料解説セミナーが開催されます(午後3時〜/午後4時〜の2回)。花火の仕組みやプログラムの見どころ、花火玉の展示など、鑑賞体験を何倍にも深くしてくれる人気の企画です。

花火セミナー会場(筑西市役所商工観光課提供)
おわりに 進化を止めるな、「おもてなし」のその先へ
来年度以降は観覧エリアの敷地拡張(約2倍)も計画されており、筑西の花火の挑戦はまだまだ続きます。歴史の浅さを恐れず、常に「新しい挑戦」と「おもてなし」を追求する実行委員会と、それに応える日本最高峰の花火師たち。「お越しいただいた皆さんに喜んでもらいたい」という一心で創り上げられる最先端の演出美。今夜も筑西の夜空を舞台に、心を揺さぶる感動の時間が幕を開けます。
開催日時:2026年10月17日(土)午後6時開演
※荒天時は翌日順延
会場:道の駅グランテラス筑西周辺
住所:茨城県筑西市川澄1850
問い合わせ:ちくせい花火大会実行委員会事務局
電話:0296-20-1160
ホームページ:https://chikusei-hanabi.jp/
