引退し足利市に移住　ワインスクール主宰の永野さん　日常のワインを楽しむためのお手伝いを

山梨県笛吹市出身の永野寿子さんは、1974年に東京都世田谷区の酒店に嫁ぎました。当時ワインは販売していませんでしたが、時代の流れと共にワイン専門店になり、夫婦で切り盛りしてきました。次第にワインの知識を深めていった永野さんは、その後「自由が丘ワインスクール」を主宰するなど、20年以上、ワインに関わるプロフェッショナルの育成にも携わってきました。

永野さんは、足利市で2018年から開かれているワインイベントに関わっており、関係者から要望があったことから度々、同市でワイン会を開くようになりました。行き来が頻繁になり、次第に「足利に住んでみたい」と思うようになったそう。100年近く続いてきたワインショップは既に子どもたちにバトンタッチしていたことから、昨年、夫婦揃って足利市に移住してきました。

現在は足利市駅から徒歩2分の「八豊（やほー）商店」に立ち、ワイン購入者にアドバイスをしています。また、同店2階や「ニューミヤコホテル」（南町）などでワイン会や、プロ育成のためのブラインドテイスティング会を開いています。

ワイン会は市内外からさまざまな業種のワイン好きが永野さんを慕って集まり、さながら異業種交流会となっているとか。永野さんの説明を受けながらワインを飲みつつ、国別に熟成の違いなどを楽しむ会で、毎回違ったテーマでワインを学べるためリピーターも多いそう。

ワイン会で振る舞われたイタリアワイン

「足利の皆さんが受け入れてくれるようになったから移住を決めた」と話す永野さん。「これまではワインのプロフェッショナルを厳しく育ててきた。これからはそのノウハウを活かしながら、足利のみなさんがワインを日常の中で楽しめるようなお手伝いをしていきたい」と今後の展望を笑顔で語っていました。