栃木県栃木市などを本拠地とするJ3のサッカークラブ「栃木シティ」が11月23日(日)の試合に勝ち、初のJ2昇格を決めました。Jリーグ参戦1年目での快挙です!すでにご存知の方も多いと思いますが、栃木県南部エリアにとてもうれしいニュースを届けてくれました。
栃木シティとは?
栃木シティは1947年、栃木市(旧大平町)に「日立栃木サッカー部」として誕生しました。
栃木市の岩舟総合運動公園内にある5,128人収容のサッカー専用「CITY FOOTBALL STATION(シティフットボールステーション)」がホームスタジアムで、すぐ近くには練習場も有しています。
長く栃木市に根づいてきた栃木シティですが、2022年に壬生町、今年(2025年)2月に足利市、9月には佐野市をホームタウンに加えました。
栃木県には宇都宮市をホームタウンとするJ3の「栃木SC」があり、先にJリーグの舞台で戦ってきました。茨城県、群馬県にもJリーグクラブはありますが、北関東3県境の<とりぷれ>エリアをメインに活動しているのは栃木シティだけです。
■北関東3県のJリーグクラブ
| リーグ | クラブ名 | ホームタウン |
|---|---|---|
| J1 | 鹿島アントラーズ | 茨城県鹿嶋市など |
| J2 | 水戸ホーリーホック | 茨城県水戸市など |
| J3 | 栃木シティ | 栃木県栃木市など |
| J3 | 栃木SC | 栃木県宇都宮市 |
| J3 | ザスパ群馬 | 群馬県全域 |
栃木県南部はもちろん、茨城県南西部、群馬県南東部に住んでいる方にとっても「身近なJリーグクラブ」といえるのではないでしょうか。
昇格決定の瞬間は?
11月23日(日)は、シティフットボールステーションでAC長野パルセイロとの対戦でした。
引き分け以上でJ2昇格が決まる試合。無得点のまま時間が進みましたが、後半11分にDFマテイ・ヨニッチ選手のゴールで先制しました。

先制点を決めて喜ぶヨニッチ選手=11月23日(下野新聞)
攻撃力が特長の栃木シティらしく、リードしても攻撃の手を緩めることはありません。終わってみれば3-0の快勝!ついに歓喜の瞬間を迎えました。
当日の来場者数は4,581人。試合後には“勝利後のお約束”である選手とサポーターのハイタッチで喜びを分かち合いました。
3年連続の昇格!
栃木シティの上位リーグへの昇格はなんと3年連続!ですが、ここまでにはさまざまな紆余曲折がありました。
「栃木ウーヴァSC」時代の2017年にアマチュア最高峰といわれる日本フットボールリーグ(JFL)で最下位に沈み、関東リーグ1部への降格を経験。
関東リーグでは3回優勝したものの、JFL昇格クラブを決める大事な全国地域チャンピオンズリーグ(CL)では惜敗ばかり。6シーズン目となる2023年に関東リーグ2位&全国地域CL優勝でようやくJFL復帰を決めました。

J2昇格を決め、サポーターと喜びを分かち合う栃木シティの選手たち=11月23日(下野新聞)
ここからは一気に勢いづき、2024年に復帰したばかりのJFLで初優勝。Jリーグ(J3)への参入をつかみ取り、わずか1年の早さでJ3も通過しました。
低迷期にはクラブの存続が心配されたこともありましたが、メインスポンサーに日本理化グループが就いて以降のチーム強化がここにきて結実。まさに“現在進行形のサクセスストーリー”といえそうです。
あとは優勝のみ!
栃木シティが2026年シーズンを戦うことになったJ2は、日本一になった経験のあるクラブ、そして元日本代表選手も珍しくない、さらにレベルが高いリーグです。
今シーズンのJ3は11月29日(土)の最終戦を残すのみ。24日(月・振)時点で、栃木シティは首位に立っています。
2位のヴァンラーレ八戸との勝ち点差は3。SC相模原との試合で勝ちor引き分けなら、その瞬間に初優勝が決定!J2昇格に花を添えることができます。
(栃木シティが負けた場合も、八戸が引き分けor負けなら栃木シティが優勝。八戸が勝っても得失点差数によって優勝の可能性があります)
試合はアウェーの相模原ギオンスタジアム(神奈川県相模原市)での開催となりますが、もう一つの悲願達成へ、地元からも熱い声援を送りましょう。
