みどり市の商業地が初めて上昇 桐生市は空き家深刻、明暗分かれる 基準地価が発表



みどり市
市制発足以来、商業地が初めて上昇に転じたみどり市の県道桐生伊勢崎線沿い=9月15日、みどり市笠懸町

群馬県が15日に発表した2026年7月1日時点の県内基準地価で、みどり市の商業地が2006年の市制発足以来初めて上昇に転じました。

一方、桐生市では住宅地の下落率が県内最大となるなど、両市の間で明暗が分かれる結果となりました。県内全体では全用途の対前年平均変動率が0.2%となり、1993年以来34年ぶりに上昇に転じています。

みどり市 初の商業地上昇

みどり市の商業地は、前年のマイナス0.1%から0.4%にプラス転換しました。市制発足以来初めての上昇とのことです。

背景にあるのは、県道桐生伊勢崎線の拡幅工事の完了です。2025年に工事が完了し、沿線への店舗進出が進んでいるといいます。

市制発足以来、商業地が初めて上昇に転じたみどり市の県道桐生伊勢崎線沿い=9月15日、みどり市笠懸町

JR岩宿駅の南北出入り口にはロータリーが新設される予定で、付近には10階建てのホテルが開業を予定しています。桐生市に本店を置く上州菓匠青柳によると、桐生伊勢崎線沿いのみどり笠懸店では遠方からの客が増えているそうです。

桐生市は明暗が分かれる

一方、隣接する桐生市では、商業地・住宅地ともに厳しい結果が出た地点がありました。

商業地では末広町がマイナス2.4%で県内最大の下落率となりました。ただし、地元では明るい動きもあります。

近年、古着店が集まる桐生市末広町周辺

古着店「リハンテッド・バイ・オワッテルマン」を2店経営するインフルエンサーのオワッテルマンさんは、商店街への出店が近年盛んだと指摘し、「8月の八木節まつりは、人口の約5倍の来場者だった。小さな祭り(イベント)を繰り返すことで人は集まる」と話しています。

住宅地では、桐生市黒保根(くろほね)町が県内で最も下落率が大きい地点となりました。黒保根地区の星野喜一区長は「人が減り、空き家問題は深刻だ」と現状を語り、「わたらせ渓谷鉄道水沼駅周辺の開発の恩恵があるといい」と期待を寄せています。

県内は34年ぶりの上昇基調

みどり市や桐生市の結果は、県全体の動きとも関連しています。県内では商業地が0.9%で3年連続の上昇、工業地は2.8%で6年連続の上昇となりました。一方、住宅地は全体ではマイナス0.2%で34年連続の下落が続いていますが、下げ幅は前年より縮小しています。

山間部を中心に人口減少が著しい地域では地価の下落が進んでおり、都市部との「二極化」が指摘されています。みどり市の商業地上昇と、桐生市黒保根町の下落は、この二極化を象徴する結果といえそうです。

県道拡幅を追い風にしたみどり市の変化や、まつりを核とした地域のにぎわいづくりに取り組む桐生市の動き。今後もそれぞれの地域がどう変化していくか、注目されます。


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