茨城県桜川市東飯田にパイのお店ができたと聞き、訪れてみました。
イギリス人が焼く本物のパイ
店名は「パカパイキッチン」。「パカ」はイギリスでよく使われる「本物」という意味だそうです。
静かな農村集落内にある店舗は、農家の納屋を改装したものです。派手さはありませんが農村に溶け込むような、ノスタルジックな風情があります。

パカパイキッチン=桜川市東飯田
パイを焼くのはイギリス人のセオボールドクリスさん。2024年1月に来日し、妻の奈々絵さんの実家で今年4月に開業しました。お店も出来立てほやほやです。

レンガ風の壁紙が貼られた、素敵な店内
奈々絵さんは2017年にワーキングホリデーでイギリスに渡り、仕事先でクリスさんに出会いました。その後2人は結婚し、日本で暮らすことを決めたそうです。

クリスさん(右)と妻の奈々絵さん、真ん中は娘さん
本物のおいしさに感動
パイはクリスさんが祖母から教わったイギリスの家庭料理。料理好きのクリスさんは祖母仕込みの味を日本で再現しました。
ビーフラグーパイ、チキンときのこのパイ、ポテトとチーズのパイの3種類(各840円)。このほかにソーセージロール(620円)やカリーパスティ(520円)、レアチーズケーキ(420円)などもあります。

香ばしい香りとともにパイなどが並んでいます
迷った末に一番人気のビーフラグーパイを購入しました。テイクアウトの店ですが、店前のテーブルでいただきました。
サクッとした食感、そして牛ひき肉と濃厚なトマトソースの風味が口の中に広がります。トマトソースはセロリ、ニンジン、玉ねぎを丁寧に煮込んだもので、とても深みのある味わいです。

一番人気のビーフラグーパイ
ふだん、パイはほとんど食べませんが、このパイでしたら定期的に食べたくなります。
イギリスの味を広めたい
「桜川は山があり自然豊かなまち。時々ホームシックにもなることもあるけれど、ここの暮らしが好きです」とクリスさん。
西欧料理というと、フランスやイタリアが有名ですが、イギリスの伝統的な料理を広めていくのがクリスさんの夢だそうです。
いただいたパイはクリスさんの思いも包まれていました。
庭先にはかわいい看板ヤギもいました。

看板ヤギが迎えてくれます