版画家・棟方志功(1903~75年)の作品を集めた企画展「棟方志功と版画展」が、茨城県筑西市大塚の廣澤美術館で開催されています。
代表作の「二菩薩釈迦十大弟子」をはじめ、版画や肉筆画や書、焼き物など約40点を前後期で展示替えしながら紹介します。
棟方は青森市出身。ゴッホの「向日葵」に感動して油彩画家を志し、上京後に版画家に転じました。自ら「板画」と称した木版画を手がけ、ベネチア・ビエンナーレで国際版画大賞を受賞するなど「世界のムナカタ」として国際的な評価を得ました。
「二菩薩釈迦十大弟子」は、2人の菩薩と釈迦の10人の弟子を彫った傑作です。裏彩色が華やかな「ハイビスカス妃の柵」や、棟方が好んで題材にしたコイの絵付き皿「鯉図」といった作品もそろいます。棟方の写真もあり、版木に食いつくように彫刻刀を走らせる姿は印象的です。
同館で棟方志功の企画展が開かれるのは約3年ぶりです。福嶋達也副館長(37)は「棟方のいろいろな種類の作品があり、楽しめると思います」と話しています。
廣澤美術館では版画家の斎藤清(07~97年)が福島県会津地方などを題材とした作品40点も展示しています。前期は9月29日まで、後期は10月3日から11月24日です。
所在地:茨城県筑西市大塚599-1
開館時間:午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)、月曜休館(祝日の場合は翌火曜)
入館料:一般1500円、大学・高校生700円、中学生500円、小学生以下無料
電話番号:0296-21-1234
ホームページ:https://www.shimodate.jp/news/20240716.html