茨城県桜川市真壁町塙世に素材にこだわるハンバーグ専門店「ペンギン」があります。手ごねで俵形に成形した〝俵ハンバーグ〟が看板商品です。

俵ハンバーグを提供する「ペンギン」。店主の井上のり江さん(左)と女性スタッフが笑顔で接客する=桜川市真壁町塙世
肉は黒毛和牛100%のもも肉のみを使い、熱々のハンバーグはフランス産の塩をかける食べ方がお勧めといいます。店主の井上のり江さん(76)は「お肉の味を一番引き出してくれるのが塩。ライスにかけてもいい」と胸を張ります。
ハンバーグは、井上さんの長男で調理担当の周一さん(48)が、粗くひいたひき肉をたたくように手ごねし、手早く俵の形に整えます。

手早く肉を成形します
平日は70~80個、土日は多い時に200個ほど手作り。周一さんは「手間暇を惜しまず愛情を込めて作っています。作り置きはしません。フレッシュなままおいしく食べてほしい」。サイズは1個160グラムを普通とし、100~320グラムまで5段階から選ぶことができます。
うまみ凝縮
ハンバーグはフライパンに多めの油で表面を焼き、うまみを凝縮。さらにオーブンで熱を加え、熱した鉄板にのせて提供します。スタッフがナイフを使い客の目の前で半分に切った後、紙ナプキンで包み蒸すなどして、個々の好みに合わせ焼き加減を調整します。

多めの油で表面を焼くことで、うまみを凝縮します
肉とともにソースもこだわっています。塩を含め7種類あり、特製和風しょうゆ、にんにくしょうゆ、デミグラス、トマト、子どもに人気のホワイト、さらに粒納豆を使った珍しいソースも。
フランス産の塩で
中でも肉本来の甘みを引き出すフランス産ゲランドの塩をかける食べ方を選ぶ注文が多く、「お客さまの半数が塩」(井上さん)という人気ぶり。メニューはライスやパンが選べるセット、前菜や手作りデザートが付くコースなどがそろっています。
店は1991年1月に洋食レストランとしてオープン。店名のペンギンは子どもに覚えてもらいやすいことを狙って命名し、地元で30年以上親しまれています。
今ではリピーターをはじめ、観光バスの団体客も予約で入るほどの人気店に成長。井上さんは「これだけ長くやってこられたのは、お客さまのおかげ。『おいしかった』との声がうれしい」と感謝。今後も「この味を変えずに守り通して、元気に店に立っていたい」と笑顔で話していました。
所在地:茨城県桜川市真壁町塙世560-1
営業時間:午前11時半~午後2時半、同5時半~。ハンバーグがなくなり次第終了
定休日:月曜(祝日の場合、翌火曜)
電話:0296-54-1193
インスタグラム:https://www.instagram.com/pengin_official/