茨城県筑西市のテーマパーク「ザ・ヒロサワ・シティ」の乗り物エリア「ユメノバ」で8月25日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から譲渡された日本実験棟「きぼう」に関する15物品が、報道機関に公開されました。
きぼうを特徴付ける船内外の実験スペースやロボットアームの試験用モデルなどがそろい、国際宇宙ステーション(ISS)最大の実験棟の魅力を伝えます。ユメノバの「宇宙館」に展示され、一般公開も26日に始まりました。
JAXAが昨年末、きぼうの関連物品について譲渡先を公募。テーマパークを運営する広沢商事(筑西市)が入手しました。今月、8日間かけて、JAXA筑波宇宙センター(茨城県つくば市)からユメノバへ、特殊トレーラーを使い搬入したということです。
公開された15物品のうち、試験用モデルの「船内実験室」「船外実験プラットフォーム」「ロボットアーム」、実際に宇宙空間のISSに運ばれた「船外パレット」の計4物品は、航空宇宙技術遺産(日本航空宇宙学会)に認定されています。
船内実験室は全長11.2メートル、直径4.4メートルで、宇宙飛行士が普段着で作業できます。ロボットアームの操作卓を含めたシステム機器や、実験装置を搭載するラックがそろっています。船内実験室と結合する船外実験プラットフォームは、ブラックホールなどの科学観測や材料実験に使われました。

「ユメノバ」へ譲渡された船内実験室の試験モデル(JAXA提供)
今回、宇宙飛行士の選抜や環境適応訓練に使われた装置も入手。毛利衛さんらが使った水平回転負荷装置は、椅子を回転させて頭を前後左右に傾けることで宇宙酔いを誘発するといいます。
船内実験室の試験用モデル内部は2025年9月から入れるようになる見込みで、一般公開は初めてとなります。
この日、JAXA国際宇宙ステーションプログラムマネージャの永井直樹さん(55)は、きぼうの設計上での工夫について「強度は保ちながらも、どれだけ質量を軽くするか」だとし、「重さはロケットの能力や打ち上げのコストに直結する。ギリギリまで削り取って軽くした」と解説しました。