調査開始35年、上曽トンネル開通・供用開始! 茨城県桜川市⇔石岡市 県内最長3538メートル テープカット、渡り初め



茨城県道石岡筑西線・上曽トンネルが開通、供用開始されました=2025年9月27日 地域別
茨城県道石岡筑西線・上曽トンネルが開通、供用開始されました=2025年9月27日

茨城県桜川市真壁町山尾と石岡市上曽うわそを結ぶ上曽トンネルが2025年9月27日(土)午後3時に開通しました。

開通、供用開始された上曽トンネル=桜川市山尾の桜川市側坑口(2025年9月27日午後3時4分撮影)

開通、供用開始された上曽トンネル=桜川市山尾の桜川市側坑口(2025年9月27日午後3時4分撮影)

長さ3538メートル(桜川市1599メートル、石岡市1939メートル、片側1車線)と、茨城県内のトンネルとしては北関東自動車道の岩瀬トンネル(桜川市犬田、2822メートル)を上回り、最長になりました。

長さ3538メートルは茨城県内最長=桜川市山尾、2025年9月20日撮影

長さ3538メートルは茨城県内最長=桜川市山尾、2025年9月20日撮影

取り付け道路を含めた総延長は5580メートル(桜川市2630メートル、石岡市2950メートル)。茨城県によりますと、推計交通量は30年に1日6100台を見込んでいます。

茨城県や両市によりますと、上曽トンネルは1990(平成2)年に県が調査着手。用地買収の遅れなどで事業は一時中断しましたが、県の合併市町村幹線道路緊急整備支援事業の指定を両市が受け、18年に再開しました。

桜川市側は20年12月、石岡市側は21年1月からトンネル掘削を開始し、23年5月に貫通させました。総事業費は145億円。国の補助金や合併特例債などを財源に充てています。

両市をつなぐ県道石岡筑西線の上曽峠(標高309メートル)は道幅が狭く、カーブが続くなど交通の難所とされており、バイパスとなる上曽トンネル開通が待ち望まれていました。

開通により日常生活の利便性が向上するほか、災害時の緊急輸送や両市間の交流促進、沿線地域の振興に寄与することなどが期待されています。

開通に先立ち20日、トンネル内部を公開する「トンネルウォーク」が開催され、両市民らがトンネル内や取り付け道路などを楽しく歩きました。

開通前の上曽トンネル歩いた! 桜川・石岡市で「トンネルウォーク」

トンネルは自動車専用ではなく、歩行することも可能です。上曽トンネルは27日午後3時に供用開始されました。それに先立ち、石岡市側のトンネル入り口で関係者によるテープカットや交通安全祈願が行われました。その後通り初めに続き、桜川市真壁福祉センターに会場を移してで式典が開かれ、関係者が開通を祝いました。

開通を祝いテープカットする関係者=石岡市上曽の石岡市側坑口

開通を祝いテープカットする関係者=石岡市上曽の石岡市側坑口

供用開始されると、開通を待ち望んでいた両市民らが長い車列をつくってトンネルを通過していきました。

上曽トンネルに向かう車列=桜川市山尾の桜川市側坑口

上曽トンネルに向かう車列=桜川市山尾の桜川市側坑口


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