茨城県下妻市下妻丁、「地域に密着した楽器店」として住民に親しまれている「コンド―楽器」は、ストリートピアノを無料レンタルしています。半世紀も前の古いピアノですが、まちなかで魅力的な音を響かせています。
「もったいない。まだまだ使えます」。2年ほど前、「50年前のピアノを処分してほしい」とお客から頼まれた、「コンド―楽器」三代目の池田和彦社長(56)は、それを処分せずに修理して、ストリートピアノに生まれ変わらせました。
設置場所での様子などを知りたくて、池田社長に話を伺いました。
フリマ会場や駅に設置
池田社長によりますと、ストリートピアノは2023年4月に市内で開かれた「多賀谷時代まつり」会場の多賀谷城跡公園に初めて設置しました。ピアノは来場者に人気で、その後は市内の屋根付き多目的広場「Waiwaiドーム」で開催されたフリーマーケットの会場や、下妻市観光交流センター「さん歩の駅サン・SUNさぬま」の駐車場、砂沼広域公園観桜苑、関東鉄道常総線の下妻駅前にも置かれました。
市民に好評、順番待ちの列
下妻駅前には第2木曜日の午後1~5時に設置することが多く、また駅舎の中に置くこともあり、地元の高校生や塾に通う小中学生がパフォーマンスを披露しています。演奏者を十数人が囲んで聴き入ったり、順番待ちの列ができたりするなど好評です。
ピアノに絵、市内生息の国蝶「オオムラサキ」
ピアノには、市内に生息地があり国蝶に指定されている「オオムラサキ」の絵が描かれています。小貝川のポピー畑も描かれていて、小学生のころから絵を描くのが好きな池田社長の手によるものです。ピアノの調律は池田社長の息子、池田海音主任(25)が担当しました。
コンド―楽器は1948(昭和23)年4月創業。水戸市内にあったコンド―楽器に勤めていた、池田さんの祖父が、のれん分けという形で屋号を「コンド―楽器」として創業したのが始まりです。
コンド―楽器はピアノやエレクトーン、ドラム、バイオリンなどの音楽教室を開いており、60代、70代の方も入会しています。池田社長は「音楽を始めるのに遅いということはないので、たくさんの方に来ていただきたい」と、参加を呼び掛けています。
住所:茨城県下妻市下妻丁1
電話:0296-43-2155
営業時間:09:30〜19:00
定休日:火曜日(日曜日不定休)
インスタグラム:https://www.instagram.com/kondogakki_shimotsuma/?hl=ja