茨城県境町で特定外来生物「キョン」を目撃! 農作物や庭の食害にご注意を



茨城県境町で撮影されたキョン(住民提供) 下妻市
茨城県境町で撮影されたキョン(住民提供)

茨城県境町で4月下旬、シカ科の特定外来生物「キョン」が目撃されました。県内でキョンが確認されるのは約2年5カ月ぶりで、今回が5例目となります。農作物や自然植生への食害を引き起こす恐れがあるため、県や町が警戒を強め、早期の捕獲に向けて動いています。

住宅街の庭先や竹林に出没。素早い動きで捕獲難航

境町や茨城県によると、2026年4月27日に同町塚崎の住民から「庭先にキョンが居着いている」との連絡があり、駆け付けた町職員らが近くの竹林で下草を食べている姿を確認しました。目撃されたのは雄の成獣とみられます。

町は箱わなを設置し、5月11日には同所の別の住宅での目撃情報を受けて警察とともに網での捕獲を試みました。しかし、キョンは警戒心が強く動きも素早いため、逃げられてしまい現在も捕獲には至っていません。

町は今後、足首に輪をかける「くくりわな」の設置も検討しており、県環境政策課と連携して「情報収集して早く捕獲し、完全排除を目指していく」としています。

境町役場(資料写真)

境町役場(資料写真)

千葉県などで大繁殖の過去も。「キョン」とはどんな動物?

キョンは中国や台湾が原産の小型のシカの仲間です。非常に繁殖力が強く、国内では過去に千葉県の房総半島や東京都の伊豆大島などで大繁殖し、大きな社会問題となりました。

農作物だけでなく、人家の庭にある樹木や花を食べてしまう「食害」を引き起こすため、県境を越えた侵入初期段階での発見と捕獲が非常に重要とされています。茨城県内では2017年に神栖市で確認された後、石岡市、筑西市、下妻市でも見つかっています。

動画・写真の提供で2千円。茨城県の「報奨金制度」

茨城県では、早期発見・捕獲を目的として、2024年5月に「報奨金制度」を創設しています。県内で撮影されたと特定でき、キョンの全身が映っている動画や静止画を提供すると、1件当たり2千円が支払われる仕組みです。

今回目撃し、動画を撮影した農業の男性(45)は制度の要件を満たしているとみられますが、取材に対し「お金が欲しいわけではなく、畑を荒らされると困るから連絡した」と話し、申請は行わない意向とのこと。当初はタヌキかと思ったそうですが、その後連日現れることもあったといいます。

見かけた場合は近づかず、お住まいの市町村へ連絡を

キョンは臆病な性格ですが、思わぬケガや被害を防ぐため、見かけても不用意に近づかないようにしてください。「とりぷれ」エリアにお住まいの皆さまも、もしご自宅の庭先や畑などで見慣れないシカのような小動物を見かけた際は、速やかにお住まいの市町村の担当窓口へご連絡をお願いします。


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