茨城県下妻市で初夏の「砂沼広域公園」を歩く 見頃の花菖蒲とノスタルジックな風景、絶景のお休みどころで頂く抹茶



砂沼大橋から見た砂沼 下妻市
砂沼大橋から見た砂沼

初夏の日差しが心地よくなってきました。今回は、茨城県下妻市下妻丙にある「砂沼広域公園」を訪れました。

「茨城百景」にも選定されている美しい風景と、この時期ならではの色鮮やかなハナショウブ、そしてノスタルジーを感じる少し意外な景色まで。日常の喧騒から離れ、のんびりと心癒やされる散策の様子をレポートします。

活気あふれる市民の憩いの場「砂沼」を歩く

砂沼は、周囲約6km・面積55haという広大な農業用ため池です。現在は下流域1800haの水田を潤す、水源として活躍しています。

周辺は「砂沼広域公園」として整備されており、スポーツ、水生植物、遊歩道など、地形や自然を生かした様々なゾーンに分かれています。

筆者が訪れたのは平日の午前中でしたが、駐車場は既にかなりの車で埋まっていました。遊歩道に目を向けると、多くの市民ランナーが汗を流し、思い思いに散策を楽しむ人々の姿が。あずまやでは、地元のご年配の方々が井戸端会議ならぬ“沼端会議”に花を咲かせ、大きな笑い声を響かせていました。ここが地域の人々にとって、かけがえのない憩いの場であることがひしひしと伝わってきます。

色とりどりの花が咲き誇る! 初夏の「菖蒲園」

駐車場から砂沼に向かって歩いていくと、左側に「菖蒲園」が見えてきます。池の中には遊歩道が張り巡らされており、間近で見事な花を観賞することができます。

菖蒲園に咲くハナショウブ(下妻市下妻丙)

菖蒲園に咲くハナショウブ(下妻市下妻丙)

黄色、紫、白など色とりどりのハナショウブが咲き誇る風景と、心地よく耳に届く水の流れる音。その美しさに、思わず夢中でシャッターを切ってしまいました。

菖蒲園に咲くハナショウブ(下妻市下妻丙)

菖蒲園に咲くハナショウブ(下妻市下妻丙)

取材時はまだ少し時期が早かったのか、まばらな印象もありましたが、見頃を迎えるのは6月半ばとのこと。最盛期には約2万9000本ものハナショウブが花を咲かせます。初夏のお出かけにはぴったりのスポットですね。

菖蒲園に咲くハナショウブ(下妻市下妻丙)

菖蒲園に咲くハナショウブ(下妻市下妻丙)

砂沼大橋からの絶景と、ノスタルジー誘う「砂沼サンビーチ」跡地

砂沼の岸沿いの遊歩道を歩いていると、対岸に少し妙な建物が見えてきました。よく見ると、ウォータースライダーです。ここは2018年に惜しまれつつ閉園した大規模屋外プール施設「砂沼サンビーチ」の跡地でした。

砂沼の東岸から見える砂沼サンビーチ跡

砂沼の東岸から見える砂沼サンビーチ跡

1979年に開業した砂沼サンビーチ。子どものころ、「連れて行って!」と親にねだったものの、ついに叶わなかった、筆者にとって、まさに幻の地でもあります。

せっかくなので、砂沼の東岸と西岸を結ぶ「砂沼大橋」を渡って対岸へ行ってみることにしました。この橋は中央で二つに分かれる珍しいY字形をしています。

橋が分岐する中央部には飛翔像が置かれているのですが、近づいたところ、足元から突然、童謡「ふるさと」のメロディが流れてきて驚かされました。ご当地ソング「砂沼夜曲」が流れることもあるそうです。

砂沼大橋が分岐する中央部にある飛翔像。遠くに筑波山も見えます

砂沼大橋が分岐する中央部にある飛翔像。遠くに筑波山も見えます

橋の分岐点を左側に進み、橋を渡りきったところで右側へ進みます。トイレの看板を目印に歩いていくと、左側に「ようこそ砂沼サンビーチへ」と描かれた大きな看板が現れました。ここがメインの入場口だったようです。

「ようこそ砂沼サンビーチへ」と書かれた入場口跡

「ようこそ砂沼サンビーチへ」と書かれた入場口跡

当然中へ入ることはできませんが、総合案内図や入場券売り場が当時のまま残されており、往時の賑わいが偲ばれます。

入場口近くにある総合案内図。大きな施設だったことが分かります

入場口近くにある総合案内図。大きな施設だったことが分かります

素晴らしい借景に癒やされる 「砂沼庵」でほっと一息

かれこれ1時間以上歩いたので、疲れてきました。散策で少し汗ばんだ身体を休めるため、橋を渡って対岸に戻り、砂沼庵さぬまあんに立ち寄りました。

「砂沼庵」の門。中に建物があります(下妻市下妻丙)

「砂沼庵」の門。中に建物があります(下妻市下妻丙)

こちらでは、干菓子付きの抹茶が1服300円、クッキー付きのコーヒーが1杯200円と、とても気軽に楽しむことができます。

ひっそりとたたずむ「砂沼庵」の建物(下妻市下妻丙)

ひっそりとたたずむ「砂沼庵」の建物(下妻市下妻丙)

店内は茶室のように少し薄暗く落ち着いた雰囲気。そして、大きなガラス窓からは砂沼の景色が「借景」として見事に広がっています。窓から吹き込んでくる風が、ほてった身体を優しく冷ましてくれました。

砂沼庵の中から、砂沼を見ることができます(下妻市下妻丙)

砂沼庵の中から、砂沼を見ることができます(下妻市下妻丙)

久しぶりにいただく抹茶は、苦すぎず、熱すぎずの絶妙なお手前。干菓子の優しい甘みと抹茶のほろ苦さが口の中で見事に調和します。肩肘張るような作法は必要なく、そのまま美味しく飲み干してしまいました。

砂沼庵で頂いた抹茶

砂沼庵で頂いた抹茶

6月7日(日)には、ここを会場に「あやめ茶会」が開催されます。

あやめ茶会の記事はこちら

建物内には茶室や研修室もあり、様々な目的に利用できますが、事前の申し込みが必要です。

美しい自然、少し懐かしい風景、そして心安らぐお茶の時間。

今度の休日は、少し足を延ばして「砂沼広域公園」をのんびり歩いてみてはいかがでしょうか。

砂沼広域公園
住所:茨城県下妻市長塚乙70-3(※管理事務所)

砂沼庵
住所:茨城県下妻市下妻丙175
電話:0296-43-9078
営業時間:9時~午後4時半(LO午後4時)
定休日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)


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