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目撃情報に2千円、捕獲に3万円
茨城県は、シカ科の特定外来生物「キョン」に関し、県内での目撃情報に2千円、捕獲に3万円を支払う褒賞金制度を創設したと発表しました。キョンの目撃情報に対する褒賞金は全国で初めてです。キョンの定着を防ぐため、県全体で監視体制を強化する方針です。
茨城県環境政策課によりますと、褒賞金の対象となる目撃情報は、4月1日以降に撮影されたキョンの画像または動画で、県内で撮影されたことが確認できるものになります。
情報提供者は、匿名ではなく個人が特定できることや、情報の入手過程で法令に違反する行為がないことなどが要件となっています。1情報当たり2千円の褒賞金としました。
キョンの個体を県内で捕獲した場合は、1頭当たり3万円の褒賞金を支払います。狩猟免許所持者で県内市町村から有害鳥獣捕獲許可を受けた人が対象になります。
確実な目撃情報は茨城県のホームページ(HP)で公表します。各市町村や狩猟関係者にも情報提供し、見回りやわな設置などに活用していくということです。制度や手続きの詳細HPはで紹介しています。
キョンはシカの一種で、体長47~70センチメートル、体高45~50センチメートル、体重12~17キログラム、オスには短いツノが生えています。年間を通じて繁殖し、犬に似た声で鳴きます。1980年頃に千葉県の観光施設から逃げ出した個体が野生化して繁殖したとされています。ニホンシカが食べない植物も食べるなど、各地で農作物被害が出ています。
生息域が徐々に広がっており、茨城県内では2017年、神栖市で初確認されました。その後、22~23年に石岡市と、「とりぷれ」エリア内の筑西市と下妻市でも相次いで確認され、目撃情報は計4件になっています(2024年5月17日現在)。目撃情報の収集により、生息状況を的確に把握することが喫緊の課題となっています。
目撃情報の提供先・問い合わせは茨城県環境政策課生物多様性センター029(301)2940へ。HPはこちら。