「ニンニク入れますかー?」「はい。ヤサイ、アブラ、マシマシで」。そんなラーメン二郎や二郎インスパイア系のラーメンが好きなら、一度試していただきたい店があります。
ただしラーメンではありません。そばです。茨城県筑西市伊讃美の「そば つけそば大山」で味わうことができます。
「ジロリアン」の店主が極めた味
2019年に開店した「そば つけそば大山」が、開店4周年を記念しその目玉として2023年2月にメニュー採用したのが「そばジロー」。「二郎の味をそばで再現してみよう」。ラーメンも好きで二郎大好き「ジロリアン」の店主・大山卓也さん(43)が、ラーメン店を営んでいた知人から学び、心血を注いで完成させた、衝撃の味です。
当初は期間限定で提供する予定でしたが、好評だったため通常メニューに昇格させました。「ジロリアン」なら満足すること請け合いです。しかも二郎(系)のラーメンに比べカロリー抑えめ。女性や子どもにもお薦めできます。
説明は後から。まずは食べてみて、と運ばれてきた「そばジロー」。しょうゆ味のスープは豚をベースに香味野菜、そしてそば店らしくカツオ節から煮出しています。自家製麺のそばは、スープの個性・強さに負けないよう、殻までひいた「ひきぐるみ」を6割混ぜたそば粉と、それと同量の小麦粉で打っています。具は生の刻みみんにくと、ゆでたもやし、キャベツ、そしてチャーシュー、背脂です。
そば粉と野菜は地元の農家から仕入れ、地産地消に貢献しています。
まずはスープを一口。甘辛い二郎の味をほうふつさせつつ、カツオ節の風味が立って、まさに「そばジロー」。パンチがありつつやさしさ、まろやかさが感じられます。特徴ある平打ちのそばはいわゆる「ゴワ系」で存在感を主張。その厚みから歯応えがありつつ歯切れは良く、そばの香りが埋没しないでしっかりと鼻に抜けます。そばつゆなどで煮たチャーシューはほろりと崩れて柔らか。煮汁がスープにコクを加えています。
ニンニクをれんげで適度にすくいながらそばをすすると、B級グルメ感があふれます。これまた「ジロリアン」の筆者は「うんうん」「なるほどそう来たか」などと独り言を言いながら、短時間で完食。本当によく考えたものだとうならせられました。胃にやさしく、食後にもたれるようなこともありませんでした。
麺の量は並200グラム、中盛り300グラム(+100円)、大盛り400グラム(+200円)から選ぶことができるので、女性や子どもも安心です。「きょうはニンニクはちょっと…」という時は注文時に頼めば「なし」や「少な目」「別皿」に、さらに背脂の量も調整してもらえます。通常量なら980円(税込み)。ニンニクやもやし、背脂、チャーシューのマシやマシマシにも別料金で対応可能です。
ほかに、数種類のみそをブレンドしてそばの「かえし」でのばしたタレを使った「味噌ジロー」も試してみたいメニューです(+150円)。
通常メニューにも手抜かりなし
「本業」であるそばにも手抜かりはありません。そば粉は「常陸秋そば」の二八がメイン。大きなエビと野菜の天ぷらが楽しめる「天ざるそば」(2300円)、刻んだ鴨肉を具に冷たいそばを温かいつけ汁で食べる「きざみ鴨汁そば」(1350円)ほかバラエティーに富んだそばを味わうことができます。平日限定のランチメニューも充実しており、「つけ汁そばランチ」(1200円)や、「ミニ丼・そばセット」(1200円)などが人気です。
小さな子どもさんを持つ大山さんは「家族連れ大歓迎です。『そばジロー』ほかさまざまなメニューを味わっていただきたい」と来店を呼び掛けています。そばジローはじめ「大山」のそばを味わいに出掛けましょう。
店内はカウンターと座敷。宴会もでき、料理+2000円の飲み放題プランなどがあります。料理の内容については相談を。
所在地:茨城県筑西市伊讃美722-5
営業時間:午前11時半〜午後2時半(ラストオーダー午後2時)、午後5時半~午後9時(ラストオーダー午後8時半)、日・祝日は午前11時半~そばがなくなり次第終了
定休日:火曜日
電話:0296-48-8277
ホームページ:https://soba-ohyama.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/soba.tsukesoba.ohyama/