茨城県下妻市の国道125号沿いにある「いづみや」は1934(昭和9)年に常陸太田市で、元祖西山手打うどんの名店として創業した「いづみや」の下妻店になります。本店のホームページによれば西山うどんは、尾張のみそうどんに端を発しています。

国道125号沿いにある、いづみや下妻店=下妻市高道祖
下妻店は県内に5店舗ある支店の一つで、超極太のうどんを提供しています。店主の飯村好明さんによりますと、完全手打ちの生地を二晩寝かせることで強いコシを生み出しています。
店内は清潔感がありすっきりした印象です。4人掛けのテーブル席が2卓、8人掛けの長テーブルが1卓、座敷席にテーブル席が3卓あり、人数や用途に応じて使い分けられます。

広々、すっきりした店内です
ランチタイムが終わる午後2時に伺うと、会計を済ませたお客さんに向けて飯村さんが「ありがとうございます!」と威勢良くあいさつするところでした。それが店の勢いを表しているようで、食べる前から期待に胸が膨らみます。
カレースープに絡む極太麺
この日は店の人気メニューの一つ、カレーうどん(700円)をオーダーしました。
待つこと数分、熱々のカレーうどんが運ばれてきました。カレースープの中に厚切りの豚肉と極太麺が顔をのぞかせています。麺の太さは1センチ近くありそうです。こんなに太いうどんは初めてです。

熱々のカレーうどんが運ばれてきました
すすり込むと、想像していた以上にコシがありもちもちした食感で、かむほどに小麦粉の甘さが感じられます。じっくり煮込んだ玉ねぎのうまみとだしが効いたカレースープが、超極太麺によく絡みます。厚切りのローズポークも食べ応え十分です。食べ進めるうちにじんわりと汗をかき、体の芯から温まりました。

脂の乗った厚切りのローズポークもうれしいポイントです
温かいメニューだけで40種類近くあり、冷やしメニューも通年で提供しています。次回は一番人気の肉たぬきとじうどん(700円)を食べたいと思います。

かけうどん500円。このご時世にワンコインはうれしい限り
夢は西山うどんを広めること
いづみや下妻店は、今年で12年目に入ります。飯村さんは下妻市出身で、20代の頃は横浜の中華街で中華料理の料理人として腕を振るっていました。奥さんの実家が常陸太田市の本店を営んでいたことから、のれん分けしてもらい地元で開業しました。

気さくに取材に応じてくださった店主の飯村さん
季節や天候に合わせて生地に加える塩水の量を調整することが、手打ちうどんの難しさであり奥深さでもあると言います。常に天気予報を確認しながら、食べるときに最高の状態になるよう見極めて麺を打つという飯村さんは、「西山うどんを多くの人に知ってもらうことが夢」と力を込めます。
所在地:茨城県下妻市高道祖1384-1
電話:0296-54-6708
営業時間:午前11時~午後2時、午後5時~8時
定休日:木曜日