桜川「真壁のひなまつり」のお客さんを、名物すいとんやおにぎりでおもてなししました まつりは3月3日まで



「真壁のひなまつり」で、すいとん、おにぎりなどでおもてなししました グルメ
「真壁のひなまつり」で、すいとん、おにぎりなどでおもてなししました

茨城県桜川市真壁町で3月3日まで開催されている「真壁のひなまつり~和の風第二十一章」。新旧のひな飾り、重伝建の町並みに加え、住民の温かなおもてなしが魅力です。

2月23日(日)にひなめぐりA53番「風和里」で、訪れるお客さんに飲食を無料提供しておもてなししました。

風和里の看板

風和里の看板

「風和里」は、ひなまつりのメイン会場から少し離れていて、土日祝日の限定公開になっていますが、「真壁のひなまつりマップ」を手に、来訪する人が少なくありません。

展示されている享保びな(江戸時代)は歴史の重みを感じさせ、楽器を演奏したり宴会を楽しんだりする、ユニークなポーズを取るひな人形たちも見どころになっています。

「風和里」に展示されている享保びな

「風和里」に展示されている享保びな

お客さんへのおもてなしは、真壁名物「うまかべすいとん」「とり肉ジンジャーむすび」、そして「窯焼きピザ」です。

すいとんとおにぎりは、事前に試作していて、準備万端。調理は、とりぷれライター小波来こなみきさんのお母さん、小波来さんのめいの天満屋千弥てんまやちひろさん、天満屋さんの友人日向光ひなたひかりさんーの女性3人が主に担当。小波来さんや筆者は配膳やピザ窯の火の番などをしました。

「うまかべすいとん」

メニューの「うまかべすいとん」は、地元産の野菜をふんだんに使うこと以外は、材料や作り方に特に決まりはありません。すいとんは筆者にとって「おふくろの味」の一つでもあります。

おもてなし料理の材料です

おもてなし料理の材料です

材料は豚バラ肉、ダイコン、ニンジン、ブナシメジ、長ネギ、そしてすいとんです。すいとんは、小麦粉ではなく白玉粉を使い、分量は粉200グラムに豆腐1丁を混ぜて練ります。

白玉粉と豆腐ですいとんを練り込みます

白玉粉と豆腐ですいとんを練り込みます

作り方は、豚バラ肉を鍋で炒め、イチョウ切りしたダイコンとニンジンを投入して水を注ぎます。煮えてきたら、ブナシメジと長ネギを入れ、だしのもととしょう油で味付けした後、別の鍋でゆでて冷水に浸しておいたすいとんを加えます。最後に三つ葉を散らして出来上がりです。

完成に近づいた「うまかべすいとん」

完成に近づいた「うまかべすいとん」

めい御さんと友人はいずれも管理栄養士の資格を持っていて、野菜たっぷりのすいとんは日ごろから野菜不足の筆者にはとてもありがたい一品です。白玉粉と木綿豆腐でできたすいとんは、柔らかくつるっとしつつ、もちもちしていて、不思議な食感を楽しめます。

「とり肉ジンジャーむすび」

続いて、管理栄養士2人が命名した「とり肉ジンジャーむすび」の作り方です。

コマツナを約1センチ、ショウガをみじん切り、鶏胸肉を食べやすいサイズに切ります。油で熱したフライパンで鶏胸肉、コマツナの順に炒め、火が通ったらショウガを加えて、日本酒としょう油で味を調えます。炊き上がったごはんに混ぜ、ゴマをかけて好みの大きさに握れば完成です。

「とり肉ジンジャーむすび」を握る、管理栄養士の天満屋さん(左)と日向さん

「とり肉ジンジャーむすび」を握る、管理栄養士の天満屋さん(左)と日向さん

出来上がった「とり肉ジンジャーむすび」

出来上がった「とり肉ジンジャーむすび」

分量は、ごはん2合に対し鶏胸肉150~200グラム、コマツナ1束、ショウガとゴマはお好み、しょう油大さじ2、日本酒大さじ1、油適量です。

握りたてにかぶりつくと、ショウガの香りが鼻に抜けます。鶏胸肉も存在感と食べ応えがあります。塩分は控えめ。素材の味で食べさせるおにぎりです。

おもてなしスタート

当日は50人分以上を用意しました。さあおもてなしを始めます。

「うまかべすいとん」を鍋から取り分けます

「うまかべすいとん」を鍋から取り分けます

午前11時ごろからお客さんが途切れることなくやってきます。屋内外に展示したひな人形を見ていただいた後、庭でいすに座って食べていただきます。

「真壁のひなまつり」で、すいとん、おにぎりなどでおもてなししました

「真壁のひなまつり」で、すいとん、おにぎりなどでおもてなししました

筆者はすいとんやおにぎりを運ぶこと、食べ終わった食器を回収することなどを担当しました。ピザは出来合いながら、「追いチーズ」した濃厚なもので、最後にピザ窯で焼き上げます。それに薪をくべて火加減を調節するのも筆者の役目です。

たまに焦がしてしまったのはご愛嬌あいきょう。それは自分たちの胃に収まりました。

焼き上がったピザを窯から取り出します

焼き上がったピザを窯から取り出します

茨城県結城市から「風和里」を初めて訪問したという夫婦は、「本当に無料ですか」などと最初は怪しんでいました。もちろんぼったくりではありません。「これが、『寒い中、真壁に来てくれた人をもてなそう』という、ひなまつりの原点です」などと力を込めて説明すると、安心し、喜んで食べてくれました。

「風和里」にはたくさんの方が来てくださいました

「風和里」にはたくさんの方が来てくださいました

こうして、午後2時くらいにはすいとん、おにぎりともに大好評のうちになくなりました。

おもてなしによって交流が一層深まりました

おもてなしによって交流が一層深まりました

思いがけない再会

昨年、旅先の福島県柳津町で出会った、福島県喜多方市の観光課の方が、夫婦ではるばる来てくださいました。観光課の方には昨年、喜多方の穴場ラーメン店を教えていただき、おかげで並ばずにおいしいラーメンに舌鼓を打つことができました。「風和里」での思いがけない再会を喜び合い、話に花を咲かせました。

たくさんの方に満足して帰っていただき、私たちも充実した時間を過ごすことができました。

「風和里」では庭にもひな人形が飾られています

「風和里」では庭にもひな人形が飾られています

「風和里」での食事のおもてなしは2月23日限定ですが、ひなまつり最後の土日となる3月1日、2日にコーヒーをふるまう予定です。

真壁のひなまつりマップ

真壁のひなまつりマップ

真壁のひなまつり~和の風第二十一章
開催期間:2025年2月4日~3月3日
会場:茨城県桜川市真壁町市街地ほか
問い合わせ:桜川市商工観光課(電)0296-55-1159
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