栃木県栃木市の植物園「とちぎ花センター」で、企画展「食虫植物展 食虫戦士タベンジャーのヒミツ」が開催されています。虫を捕らえる食虫植物を、悪と戦う“ヒーロー”に見立てた夏休み人気企画の第3弾。8月31日(日)までです。
食虫植物を楽しく学べる
「食虫植物」とは、葉を閉じたり粘液で絡めとったりすることで虫を捕まえ、自らの栄養源としている植物のことをいいます。
とちぎ花センターでは毎年夏休みの時期に、そんな「ちょっと怖いけど気になってしまう」存在、食虫植物をテーマにした企画展を開いています。

企画展の入口。希少な食虫植物の実物展示(右)も
子どもたちに興味をもってもらいやすいよう、2年前には食虫植物たちを「食虫戦士タベンジャー」としてキャラクター化しました。

タベンジャーのあらすじは漫画でおさらいできるので初めての方でも楽しめます
戦士として紹介されているのは、ハエトリグサ、ウツボカズラ、ムシトリスミレ、モウセンゴケ、サラセニア、ブロッキニア、ミミカキグサクリオネの7種類。

戦士ごとに展示スペースが並んでいます
それぞれのキャラには、虫の捕らえ方などの特徴が反映されているので、楽しみながら知識を深めることができますね。
仕掛け満載でニオイまで
第3弾となる今年のサブタイトルは「食虫戦士タベンジャーのヒミツ」。食虫植物の生態により深くフォーカスした内容になっています。

生育環境をリアルに再現したモウセンゴケの実物展示
たとえば、ウツボカズラがツボ(捕虫袋)の中に溜めている液体(消化液)は捕獲した虫を消化・吸収する役割がありますが、どんな香りがするかご存知でしょうか。

ホースに鼻を近づけて、足でポンプを押すと香りが…。
正解は…とてもクサい!のだそう。なんと、実物を嗅いだり調べたりした職員の皆さんがこの独特の臭いを再現。来館者の方も嗅ぐことができるのです。

サラセニアの展示には香りのホースが4つも。
ほかには、サラセニアが食べたい虫(ハエ、ハチなど)をおびき寄せるために出し分けている香りや、ハエトリグサが虫を捕らえる速さなどを仕掛け満載で紹介しています。
名物フォトスポットは健在
そして、恒例のフォトスポットが今年も用意されています。

名物となっているハエトリグサの模型
大人がすっぽり埋まってしまうほどの巨大なハエトリグサの模型です。手動で開閉するため「捕食される姿」まで撮影できるという力作です。
来館者には数量限定レアシールのプレゼントもあります(なくなり次第終了)。もらえるシールは日によって異なります。
自由研究に役立つ展示も
企画展が開催されているのは、大温室の「とちはなちゃんドーム」です。ドームの入館料は大人400円(3~5月は500円)、こども110円と、とてもリーズナブルです。

会場の大温室「とちはなちゃんドーム」
しかも、この入館料で「食虫植物展」だけでなく、熱帯・亜熱帯の珍しい花、植物、果実などを展示する大温室と、もうひとつの企画展「植物ラボ」(8月31日まで)まで見ることができます。
「植物ラボ」では、自由研究に使える20個の実験アイデアを紹介しています。夏休み明けの提出課題がまだ済んでいない…という親子には特におすすめの展示です。
期日:2025年7月19日(土)~8月31日(日)
時間:9:30~16:30(最終入館16:00)
休館:月曜日(8月11日開館、翌12日休館)
会場:とちぎ花センター(栃木県栃木市岩舟町下津原1612)
詳細:とちぎ花センターHP(https://www.florence.jp/)