地蔵に大量のろうそくの火をともし、病気の治癒を願う伝統行事「高野ろうそく地蔵尊祭」が8月23日、茨城県古河市高野で行われました。訪れた多くの参拝者が、炎に包まれた地蔵に手を合わせ健康を願いました。祭りは24日も行われます。
高野ろうそく地蔵には、自分の具合の悪い部位と同じ位置にろうそくを立てて、火をともして拝むと、身代わりになり治してくれるという言い伝えがあります。初代の地蔵は江戸時代の1719(享保4)年に建立。長年の火で石材がもろくなり、現在の地蔵は1936(昭和11)年に再建されたものです。
23日は夕方になると参拝者が次々と訪問。「頭」「肩」「全身」などと自分が治したい体の部位を世話役に伝えると、地蔵のろうそくに火がともされました。参拝者は、文字通り火だるまとなった地蔵に手を合わせ祈願していました。

高野ろうそく地蔵尊
祭の責任者の羽部昭男さん(81)は「長く受け継がれてきたこの伝統を、次世代に引き継いでいきたい」と話していました。