地球温暖化で日本は秋が短くなっていて、紅葉シーズンも遅れがち。見頃が12月というところも珍しくなくなっています。
「とりぷれ」の茨城県エリアの紅葉の名所は、筑波連山周辺に多くあります。
今回は、桜川市内の名所3カ所を巡ってきました。取材日は12月1日です。
庭園が見事な月山寺
最初に訪れたのは、桜川市西小塙の月山寺です。
正式には曜光山月山寺。平安時代初期、桓武天皇の時代に創建されました。江戸時代には御朱印地六十石、格式十万石の寺として、そして天台僧の学問所として関東に広く知られた寺院です。
見どころは、本堂前にある、渦巻き状に砂紋が描かれた美しい庭園とイチョウやモミジです。
寺務所の方によると、今年は色付くのが2週間以上遅れたそうです。
庭園のほかにも観音堂や布袋堂といった見どころがあり、布袋堂に祀られている布袋尊は常陸七福神の一つになっています。
モミジがデザインされた御朱印(書き置き、500円)をいただきました。この御朱印は12月8日までの期間限定です。
紅葉のほかに、春になるとツツジも咲き誇るそうです。
薬王寺、尊徳の偉業伝える山門
続いて訪問したのは、薬王寺です。正式には曛静山薬王寺。平安時代の808(大同3)年の創建で、江戸時代の1723(享保7)年に本堂を再建した良循法印が中興開山とされています。
12月1日まで実施された「桜川三塔巡り」の薬王院とは別の寺になります。
山門周辺の紅葉が見事に色付いています。
山門は、江戸時代に当時の青木村の農村復興事業で再建された「青木堰」に使われたケヤキを使用して、1918(大正7)年に建立されました。堰の整備は要請を受けた、農政家・二宮尊徳の指揮で行われており、山門に堰のケヤキを用いたのは尊徳の偉業を後世に伝えることを目的にしているということです。
山門に向かって左側に、二宮尊徳(金次郎)の像があります。
山門をくぐり、境内を散策します。
寂室純敬住職(85)は「紅葉はまだまだ楽しめます。ぜひお越しください」と笑顔で話していました。
境内の奥にある竹林もなかなか立派で、紅葉と合わせて楽しむことができます。
自然に癒やされる五所駒瀧神社
最後の訪問地は、桜川市山尾の五所駒瀧神社です。1014(長和3)年、三条天皇の時代に創建されたと伝えられています。
木々に囲まれ、山の水が流れて、自然豊かな神社です。
鳥居をくぐり、写真を撮りながら拝殿前まで歩きます。
月山寺と薬王寺の紅葉は今がまさに見頃という印象でしたが、こちら五所駒瀧神社は見頃直前といった感じでした。長く楽しめそうです。
拝殿のそばで撮影していると、「ドン、ドン」と太鼓の音が響きます。少しして新郎新婦が出てきました。神前結婚式が行われていたのです。
こちらもほっこりさせていただきました。おめでとうございます。末永くお幸せに。
境内は広く、せせらぎが響きます。
澄んだ空気を吸ってリフレッシュすることができます。
御朱印をいただきました。社務所の前に書き置きがあり、賽銭箱に初穂料(500円)を入れるようになっていました。
所在地:茨城県桜川市青木1375
電話番号:0296-54-4569
所在地:茨城県桜川市山尾芳ケ谷499
電話番号:0296-55-1487