春の訪れを告げる立春(2026年2月4日)、「真壁のひなまつり」が茨城県桜川市真壁町で開幕します。
新型コロナウィスルの影響で2年間の中断はありましたが、今回で和の風第二十二章(22回目)。真壁のひなまつりにスタートから携わってきた伊勢屋旅館の女将・田中良枝さんに話を聞きました。

伊勢屋旅館=桜川市真壁町真壁
🎎組織も計画もお金もない
旅館の玄関に立つと、出迎えてくれるかのように座敷一面におひなさまが飾られています。

伊勢屋旅館のひな飾り(2026年2月1日撮影)
そのおひなさまの前で「初めての開催は2003年です。実行委員会等の会もなく、計画もなくお金もまったくありませんでしたが、始めてしまいました」と振り返りる田中さん。

伊勢屋旅館女将の田中良枝さん
当時、真壁町(現桜川市)は民間団体が蔵や門などを活用したまちづくりに取り組んでおり、週末は町並みを見学する人が訪れていたそうです。
「町並みを見にくる人は真冬の寒い日もいました。その姿を見て、来てくれた人に何かできないかとみんなで話し合って生まれたのが『真壁のひなまつり』です。おひなさまを飾ってお茶やお菓子でおもてなししたら喜んでもらえるかもしれない。お金はありませんがおひなさまはありました」
🎎和の風が吹く
2003年1月中旬、田中さんたちがおひなさまを飾っていると、「うちにもあるから飾りたい」と声がかかり、立春までに20軒以上の家々に新旧のひな人形が飾られました。
風が吹いたかのように広まった人の和に物語を感じ、「和の風」と名前を付けたそうです。
「ひなまつりが始まるとちらほらと見に来る人がいて、その人たちとお茶を飲みながらお話しするのが楽しかった。お客さんたちもすごく喜んでくれてとてもうれしかったです」と、田中さんは懐かしむように話してくれました。

2003年2月、初めて開催されたひなまつりの写真(伊勢屋旅館提供)
「和の風」の物語は少しずつ大きくなり、翌年(2004年)のひなまつりは第2回でなく和の風第二章とし、おひなさまを飾る家も80軒に増えて、町を挙げてのひなまつりに成長しました。
新聞やテレビでも取り上げられ、和の風第四章(2006年)あたりからたくさんの人が来るようになりました。そして和の風第八章(2010年)では200軒を超える家におひなさまが飾られ、10万人を超える人でにぎわいました。

たくさんの人で賑わった真壁のひなまつり(2008年2月 伊勢屋旅館提供)
しかし、東日本大震災(2011年)、新型コロナウィルス(2020年~)、そして高齢化等の影響により、おひなさまを飾る家は減り、見にくる人も少なくなりました。
このような状況の中でも、田中さんは「真壁に来てくれた人を大切にするのがひなまつりの原点ですから」と力を込めます。
🎎老舗の味でおもてなし、お茶会も
江戸時代から続く伊勢屋旅館は、ひなまつり限定ランチ「弥生の風」(要予約1650円)が毎年人気で、受け継がれてきた老舗の味を楽しむことができます。

伊勢屋旅館のランチ「弥生の風」(要予約)
また、地元特産品の福来みかんを使った「福来むすび」(2個350円)も伊勢屋旅館でしか食べられない名物です。

福来みかん唐辛子を使った「福来むすび」
2月7日(土)には田中さんの娘さんがお茶会を開くそうです。

2月7日に開催される「ひいな茶会」
「寒い中、真壁に来てくれた人をもてなそう」。今もこの言葉を大切に、真壁の皆さんがおひなさまを飾っています。
和の風がそよそよと吹く桜川市真壁町で、一足早い春を楽しんでみてはいかがでしょう。
開催日:2026年2月4日(水)~3月3日(火)
会場:茨城県桜川市真壁町中心市街地ほか
問い合わせ:☎0296-23-8200(市商工観光課)
ホームページ:こちら
フェイスブック:こちら
所在地:茨城県桜川市真壁町真壁193
電話:0296-55-0176
営業時間:午前9時~午後4時(ランチは午前11時~午後2時)
開催日時:2月7日(土)午前11時~午後零時半/午後1時半~同3時
会場:伊勢屋旅館2階
参加費:1000円(お菓子付き)
