初日から日を改めて3月吉日、とりぷれエリアの茨城県古河市、五霞町、八千代町、栃木県野木町で2026年4月17日(金)まで開催されている「葛飾坂東観音御開帳」、札所巡りの2日目です。
■札所一覧

2番・天福寺からスタート
第1番札所は実相院(五霞町元栗橋)。ここからスタートする人が多いと思いますが、1番から順番に巡る必要はありません。筆者は水戸市から行ったということもあり、2番・(山王)観音寺(同町山王)からスタートしました。
各札所に寺や檀家、地域の方々がいて、納経帳に朱印を押してくれたり、茶や菓子を提供してくれたりします。公式の納経帳は2千円、朱印は1カ所につき300円です。
観音寺は江戸川沿いにあります。地域のお堂といった印象で、札所の多くは、普段は無住の小さなお堂。12年に1度しかお会いできない観音様もたくさんいらっしゃるようです。

第2番札所・(山王)観音寺の観音像=五霞町山王
観音寺から利根川の堤防沿いに3番・天福寺、4番・正徳寺、番外・地蔵堂、5番・勝光院、6番・浄雲寺と車で回ります。取材日は菜の花が堤防を黄色に染めていました。
菜の花を摘む
番外・地蔵堂(五霞町釈迦地蔵前)では、近くの菜の花畑から菜の花を摘んで持ち帰ることができます。観音様からの贈り物として、持ち帰って花瓶に生けたり、お浸しなどにして味わってみたりしてはいかがでしょうか。

「観音様からの贈り物」。番外・地蔵堂では近くの畑から菜の花を摘むことができました=五霞町釈迦地蔵前
5番・勝光院(五霞町小手指)へのお参りを終えて車に戻ろうとすると、駐車場に移動販売の軽トラックがやってきました。週に1回、来ているそうです。時刻は午前10時ごろ。朝食を食べていなかったので、早速パンと野菜ジュースを買って空腹を満たしました。車遍路も意外とおなかが減るものです。

勝光院近くに来た、移動販売の軽トラック=五霞町小手指

納経帳に朱印を押していただきます=五霞町川妻岩屋堂の第6番札所・浄雲寺
6番・浄雲寺(五霞町川妻岩屋堂)から番外・蓮花庵(同町新幸谷)へ。ここで茶をいただき、接待役の男性と談笑します。水戸市から来たというと皆さんに驚かれます。圏央道が開通したとはいえ、五霞町の方々からみれば、県庁所在地とはいえ水戸市は滅多に行かない遠い所なのでしょう。

利根川の堤防に咲く菜の花
でも、「葛飾坂東観音御開帳」には、茨城県外から来る方もたくさんいらっしゃいます。
蓮花庵からようやく1番・実相院へ。住職のいる立派な寺です。ここで五霞町の札所8カ所を回り終えました。境内の弘法大師像に見送っていただき、利根川を渡って古河市に入ります。

観音像に加え弘法大師像のある第1番札所・実相院=五霞町元栗橋
ちなみに「葛飾坂東観音御開帳」は、真言宗、浄土宗、時宗、曹洞宗と、宗派を超えた霊場・札所巡りです。
カラオケを勧められる
古河市では、13番・(高野)観音堂、12番・吉祥寺、10番・金乗院、11番・浄林寺と順調に回り、東の14番・宝性院、15番・真如院、16番・鍋入観音にお参りします。
各観音堂の前には回向柱が立てられ、そこから観音様の手に向かって五色の綱が伸びています。この五色は観音様の体を表していて、綱や柱に触れて「南無観世音菩薩」と唱えることで、観音様とご縁を結ぶことができるということです。
11番・浄林寺(古河市駒羽根)では、観音様はもちろん、集落センターに安置されている「五智如来坐像」(古河市指定文化財)も拝観させていただきました。大日如来など如来像が5体ずらりと並び、壮観です。

第11番札所・浄林寺に安置されている「五智如来坐像」(古河市指定文化財)=同市駒羽根
14番・宝性院(古河市久能)は、「葛飾坂東観音霊場」の創始者・秀伝和尚が住んだ寺です。墓もあり、札所巡りをする善男善女を見守っているようです。

第14番札所・宝性院にある秀伝和尚の墓=古河市久能
観音堂の前に立つと、「中へどうぞ」と案内され、観音像のすぐ前まで上がらせていただきました。高さ約1メートル、立派な像の直前で般若心経を小声で唱えます。

第14番札所・宝性院の観音像=古河市久能
境内にはカラオケのステージも設置されていて、「歌いますか?」と尋ねられましたが、下手な歌を奉納するのははばかられたため、遠慮しました。
番外・鍋入観音(古河市葛生)は、今回の「葛飾坂東観音御開帳」に合わせて観音堂を改修したばかり。石碑も新たに建立しました。12年に1度の開帳に際し、このように改修したり、観音堂を塗り替えたりする札所は少なくありません。

鍋入観音(堂)に新たに建立された石碑。お堂の由来などが記されている=古河市葛生
ここから西に向きを変え、8番・東光寺(古河市前林)へ。ここで、自転車で回っているという70代の男性と一緒になりました。地元古河の方で、まだ回り始めてばかりでここが2カ所目。「健康状態に応じて、日数をかけてちょっとずつ」と、マイペースで行脚するそうです。車に気を付けて、「結願」へ頑張ってほしいと思います。

自転車で札所巡りをしている男性=古河市前林
ナビ使いながら行き先間違える
さて、次の7番・萬福寺(古河市中田)へ行こうとして、ミスを犯してしまいました。札所の19番に万福寺(古河市尾崎)があり、初日にお参りしを済ませていましたが、萬福寺ではなく万福寺の情報をカーナビに打ち込んでしまったのです。
東福寺から萬福寺までは西へ車で数分で着くはずが、進んでも進んでも到着しません。方角も東に向かっている気がします。かなり走っておかしいと気付き、コンビニに停車して改めて確認すると、間違っていたことが分かりました。
落胆しつつ萬福寺を目指します。このミスで40~50分くらいロスしたでしょう。さらに間の抜けた失敗は後日にも繰り返されることになります。

第9番札所・金蔵院の観音堂(如意輪堂)=古河市下辺見
気を取り直して萬福寺、9番・金蔵院(古河市下辺見)、そして番外・長谷寺(同市長谷町)に参詣します。午前8時半すぎにスタートし、午後4時半を回りました。計画では30番・普門院、31番・観音寺まで回ることにしていましたが、長谷寺で終了することにしました。

番外・長谷寺の観音像=古河市長谷町
長谷寺では本堂に上がらせていただき、大きな観音様を間近に拝ませていただきました。奈良県桜井市、神奈川県鎌倉市のそれと共に、日本三大長谷寺に数えられます。
この日は19カ所を回り、1日目と合わせ28カ所になりました。「結願」まであと12カ所です。

※〈下〉に続きます

開催期間:2026年4月17日(金)まで
拝観時間:午前8時半~午後5時
問い合わせ:葛飾坂東観音霊場事務局・円満寺☎080-7614-8239
ホームページ:https://katsushikabandou.com/
