日本で初めて雪の結晶を観察し「雪華図説」を著した江戸時代後期の古河藩主、土井利位(1789~1848年)の企画展が2026年5月6日(水)まで、茨城県古河市中央町の古河歴史博物館で開かれています。

古河歴史博物館=古河市中央町
利位が記録した雪の結晶模様は科学的にも高く評価されています。新しいデザインとしても注目を集め、当時流行をもたらしました。古河歴史博物館としては8年ぶりに重要文化財の印籠を展示し、絵柄として普及した過程も紹介しています。
利位は老中首座として幕政に携わりながら、20年以上かけて雪の結晶を観察し続けました。その成果は1832年に「雪華図説」、40年に「続雪華図説」にまとめられ、計183種類の結晶模様を記録しています。
これらの模様は「雪華」と名付けられ、当時の絵画や工芸品、着物に取り入れられていきました。利位の官位「大炊頭」にちなんで「大炊模様」とも呼ばれた。利位自身もこの模様を好み、ほかの大名への贈答品や書状などに用いています。
企画展では、当時の名工が手がけ、雪華模様が入った刀のつばや着物、大判の錦絵を展示しています。

重要文化財の「雪華文蒔絵印籠」
目玉の一つが、同博物館所蔵の「雪華文蒔絵印籠」です。側近として利位に仕えた鷹見泉石(1785~1858年)が、当時を代表する蒔絵師の原羊遊斎に作らせました。学芸員の永用俊彦さんは「泉石自身の印籠として作られたことから泉石も雪の観察に関わっていたことを示している」と話しています。

「雪華図説」を前に土井利位の功績を解説する学芸員の永用俊彦さん=古河市中央町
このほか、雪華模様を校章デザインに取り入れた小中学校の体操服ゼッケンや名札なども展示しています。
会期:2026年5月6日(日)まで※月曜と4月23、24、30日休館、5月4日は開館
会場:古河歴史博物館(茨城県古河市中央町3-10-56)
開館時間:午前9時~午後5時※入館は午後4時半まで
入館料:一般400円、小中高生100円
問い合わせ:☎0280-22-5211
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