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新生工業敷地内の倉庫を改装し、工場兼店舗に。店先ののぼりが目印

工業団地の人気ドーナツ店 80代店主が研究重ねたオリジナルレシピ 千代田町「ヌーベルオリジン」



群馬県千代田町昭和の千代田工業団地内に、81歳の男性が営む人気のドーナツ屋があります。工業団地とドーナツという、あまりなじみのない組み合わせに戸惑うかもしれませんが、実は店を切り盛りするのは同団地内にある新生工業という会社の会長、長常祐さんです。

新生工業敷地内の倉庫を改装し、工場兼店舗に。店先ののぼりが目印

長さんは35歳の時に、塗装を手掛ける会社を創業。たった6人で始めた会社は現在、県内に3拠点を構え、焼付塗装やはんだ付けなどを手掛けるまでに成長しています。70歳の節目で会社の経営を息子に譲り、「さて次は」と考えた末、子どものころ母親に作ってもらったドーナツを思い出し、お店を開くことを決めたそうです。

ドーナツを揚げる長さん。手間を惜しまず安心で安全なものにこだわり、レシピはより良いものへと常に研究、改良を続ける

同社の倉庫を改修した建物に、社名にちなんでフランス語の「新しい」と英語の「生まれる」を組み合わせた「ヌーベルオリジン」を2013年3月にオープンしました。

元々、製品の開発や改良は得意の仕事。母親の味を基本にしながら、研究と試作を重ね、優しい甘さと軽い食感を生み出すオリジナルレシピにたどり着きました。星や四角など6種類の形があり、目でも楽しめます。群馬県産の小麦、太田市産の卵、千代田町産の牛乳と地元の原料を使っているのも、長さんのこだわりです。

金属加工で有名な新潟・燕三条の製作所に特注した金型で作る「図形ドーナツ」(6個入り600円~)は9種類の味を用意。前日までの予約がおすすめ

商品開発への意欲はさらに加速し、生クリームとフルーツをサンドしたぜいたくなシリーズのドーナツや、得意料理のもつ煮、パンなどを次々と商品化。千代田町のふるさと納税の返礼品になっているドーナツともつ煮は多い月は100件近くの申し込みを受けるほどの人気です。

生クリームとイチゴでデコレーションしたドーナツも人気

「好きなことができるのは、ここまで努力を重ねてきた自分へのご褒美」と顔をほころばせる長さん。80歳を過ぎてなお、チェレンジを続けるバイタリティーに頭が下がります。

※長さんは、2月25日発行の月刊Deli-J3月号の「私のセカンドライフ」でも紹介しています。

ヌーベルオリジン
住所:群馬県千代田町昭和2-4 新生工業内
電話:0276-47-3339
営業時間:10:00-15:00
定休:土・日曜、祝日休
前日までの予約がおすすめです


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