茨城県筑西市丙のしもだて美術館で、同館が所蔵する作品の中から赤い色を主題にした新春所蔵品展「あかいろの世界」が開かれています。
陶芸や工芸、油彩画など異なる分野の作家7人が、朱色や紅色といった多彩な赤を使い印象的な作品に仕上げた19点がそろいます。会期は3月9日までです。
出品作家は陶芸家の板谷波山や漆芸家の大西勲、洋画家の森田茂や早川義孝ら。そのそばには丹色や朱色、紅色、緋色といった、それぞれの色に関する説明が添えられています。

大西勲の「曲輪造朱漆盛器」
森田の油彩画「容姿」は、山形県庄内地方に伝わる郷土芸能「黒川能」を題材とした作品で、赤を中心とした表現が目を引きます。幻想的な心象風景を描いた早川の油彩画「古代朱の組曲」は、鮮やかな赤色を背景に灯台や多くの船が描かれています。

森田茂の「容姿」
しもだて美術館学芸員、堀江紅音さん(23)は「色をテーマにした所蔵品展は今までなかった。作家の深い情熱を感じ取っていただきたい」と話しています。
問い合わせはしもだて美術館(電)0296(23)1601。