600年以上続く奇祭「タバンカ祭」が2025年9月6日(土)午後7時から、茨城県下妻市大宝の大宝八幡宮で行われます。
「タバンカ祭」は、鎌倉時代の1370(応安3)年に大宝寺別当坊の賢了院から出火した際に、畳や鍋ぶたで火をたたいて鎮火させたという言い伝えを再現した伝統神事です。

盛んと燃えるたいまつを手に境内を駆け回る白装束姿の若者=2022年撮影
「松明祭」とも、冬瓜を神前に献上することにちなんで「冬瓜まつり」とも呼ばれています。
祭りでは、白装束に身を包んだ氏子青年らが、神前に並べられた畳や鍋ぶた、かわらけを拝殿前に豪快に放り投げると、観客らがかわらけを競って拾います。かわらけを拾うと病気をしないと言われます。
続いて拝殿前の大たいまつ2本に火をつけ、それを囲んで氏子青年らが畳や鍋ぶたを力いっぱい石畳にたたき付けます。この時に響く「バタン、バタン」という音から「タバンカ祭」と名付けられたといいます

燃え盛るたいまつの炎を消そうと畳をたたく白装束姿の氏子たち=2020年撮影
大たいまつから点火したたいまつを両手に持った氏子青年2人が、それを振り回しながら駆けます。畳を背負った氏子青年らがそれを追いかけたり、逆に追われて逃げ回ったりします。彼らが荒々しく駆け回り、火の粉を豪快に散らすのが見どころです。氏子青年同士だけでなく、観客が追いかけられる場面もあります。火の粉を浴びると災いよけになるとされ、大勢の人でにぎわいます。

盛んと燃えるたいまつを手に境内を駆け回る白装束姿の若者=2018年撮影
毎年9月12、14の2日間行われていましたが、コロナ渦の2020年から第1土曜のみに変更されました。
会場:大宝八幡宮(茨城県下妻市大宝667)
開催日時:2025年9月6日(土)午後7時~同8時
問い合わせ:0296-44-3756
駐車場:あり※無料
ホームページ:https://www.daiho.or.jp/torch-festival.html