栃木県小山市塚崎にある特別養護老人ホーム「栗林荘(りつりんそう)」。開設から50年を迎えた2025年秋、大規模なリニューアルの一環として、敷地内になんとスケートパークが誕生しました。「なぜ高齢者施設に?」。一見ミスマッチにも感じる空間には、栗林荘が大切にしてきた“地域との関わり方”が息づいています。
誰でも無料で使える
社会福祉法人の丹緑会(にろくかい)が運営する栗林荘は、小山市の人口集積エリアである城南・雨ケ谷地区から南に3kmほどの場所にあります。
建物の前に広がるのは、木のぬくもりを感じる芝生。その一角に、思わず目を引くイラストが描かれたスケートパークがあります。

インパクトのあるスケートパーク
このスケートパークは利用料金が無料で、8:00~19:30という目安はありますが、利用日の制限もありません。スケートボードはもちろん、ローラースケートやBMXなどでも遊べます。
高齢者施設と、若者に人気のスケートボードという意外すぎる組み合わせ。
こうした場所が生まれた理由について、統括施設長の篠崎一弘さんは「施設の中と外をゆるやかにつなぎ、目的がなくても人が立ち寄れる場所にしたい」と話します。この思いは、日々現場に立つスタッフたちにも共有されています。
お年寄りの活力にも
スケボーを楽しむ若者や子どもたちの姿を、施設利用者のお年寄りたちが眺められるよう工夫されています。

日差しの変化で雰囲気も変わります
介護スタッフの一人は「さまざまな人がチャレンジする姿を見ることで、利用者さんが昔の話をしてくれたり、『自分もやってみたい』と前向きな気持ちになってくれたりする様子を感じています」と話します。
目の前で起きる小さな挑戦や交流が、利用者にとって記憶や意欲を呼び起こし、日々を前向きに過ごす活力へとつながっているのです。
誰もが立ち寄れる“街”に
敷地内には他にも、パン屋さんやバスケットコート、ゴルフシミュレーション、子ども向けの遊び場も整備されています。

自由に利用できる子供用遊び場
夕方には、小学生がふらりと立ち寄り、スタッフと「ただいま」「おかえり」と声を交わす姿も見られます。
また、スタッフ兼プロのボイストレーナーによる音楽イベントも定期的に開催予定。誰でも参加できる取り組みも行われており、散歩の途中に立ち寄る人の姿も。
高齢者施設でありながら、地域にひらかれた“街のような居場所”として存在しています。
今後はカフェのオープンも予定されており、栗林荘はさらに進化を続けていくとのこと。
人と人の時間が自然に交差する場所-。小山市に、あたたかな風景が生まれています。
住所:栃木県小山市塚崎463-1
電話番号:0285-27-1582
ホームページ:http://ritsurinsou.or.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/ritsurin_event
