「歴史の舞台を、アートで感じてみたい」そんな人におすすめのスケッチ展を紹介します。
足尾鉱毒事件の舞台となった栃木県旧足尾町(現・日光市)を描き続けてきた84歳の画家・堀泰雄さんによるスケッチ展が、8月31日まで館林市の田中正造記念館で開催されています。色鉛筆や絵の具で丁寧に描かれた110点の作品が、かつての町の息吹をやさしく伝えてくれます。
毎月通い続け、リアルなまなざしを絵に
前橋市在住の元高校教諭・堀泰雄さんは、2020年6月からほぼ毎月、旧足尾町に足を運んでいます。現地で写真を撮り、帰宅後にじっくりと作品に仕上げるというスタイルで、今回の展示には銅山の施設跡や寺社の跡、柔和な表情の石仏やお地蔵さまなど、訪れるたびに発見した“町の記憶“が並んでいます。色鉛筆や絵の具で丁寧に描かれた作品の一つ一つに、丁寧な解説文も添えられているので、歴史に詳しくない方でも安心して楽しめますよ。
生活の跡に宿る、ぬくもりある風景
展示の中には、かつての人々の暮らしをうかがわせる風呂場の跡や、坑道を照らした灯火の道具を描いた作品も。華やかさとはちがう、静かな美しさと温もりが漂う世界観は、見ているうちにいつしかその場所へ行ってみたい気持ちを呼び起こしてくれます。
堀さんは「残っているもの一つ一つに意味がある。足尾の町を実際に訪ねてみてほしい」と語ります。アートを入り口に、歴史の舞台を訪ねてみるのも、素敵な旅のきっかけになりそうです。

かつての面影や自然の魅力を伝える110点がずらり
館林で歴史とアートに触れるひとときを
会場となる足尾鉱毒事件田中正造記念館は、館林駅から徒歩約15分。入場は無料なので、気軽に立ち寄れるのも嬉しいポイントです。周辺には鷹匠町武家屋敷(館林市大手町5-10)など散策スポットもあるので、休日のおでかけコースに組み込んでみてはいかがでしょうか。
住 所 群馬県館林市大手町6-50
電 話 0276-75-8000
開館&時間 火・木・土・日曜日、10:00~16:00(月・水・金は休館)
