グルメ
劇団「まな美座」の公演より(岩瀬城総合娯楽センター提供)

4月23日に40周年、「岩瀬城」はレアでディープな空間でした 大衆演劇の「聖地」、春は「天空の桜」 茨城県桜川市



山の上にある天守閣風、武家屋敷風の建物が特徴の岩瀬城総合娯楽センター(茨城県桜川市岩瀬)が4月23日に開館40周年を迎えました。大衆演劇が満喫でき、入浴、宿泊にも対応可能ということで、茨城県内外のたくさんの方々に長く愛され続けてきました。訪問させていただくと、なかなかにレアでディープな空間でした。

山頂の娯楽空間

国道50号の北側、桜川市の市街を見下ろす標高120メートルの長辺寺山ちょうへんじやま。山頂に古墳とテレビ中継局があり、さらに岩瀬城総合娯楽センターの関連施設が建ち並んでいる、新旧入り交じった空間です

岩瀬城総合娯楽センターがある長辺寺山。ヤマザクラやソメイヨシノが植樹されています。上の方に一部見えるのが岩瀬城総合娯楽センターの施設です=桜川市岩瀬

毎日演目変わる芝居

岩瀬城総合娯楽センターの売りは、大衆演劇です。1~3カ月ぐらいの単位で、日本全国からさまざまな劇団(一座)がやってきて、芝居と舞踊を披露しています。

ステージや客室、ひのき風呂などがある「クラブハウス」=岩瀬城総合娯楽センター

ステージや客室、ひのき風呂などがある「クラブハウス」=岩瀬城総合娯楽センター

劇団「まな美座」の公演ポスター(岩瀬城総合娯楽センター提供)

訪れた日は、「劇団まな美座」の公演中でした。公演は休憩を挟んで2部制になっており、正午から始まる第1部は芝居で、題目は毎日変わります。この日の題目は「灯の向こう側」。役者さんたちが時にダイナミックに、時に情感たっぷりに演じて、大きな拍手を浴びていました。

劇団「まな美座」の公演より(岩瀬城総合娯楽センター提供)

子役も熱演の舞踊ショー

30分の休憩後、午後1時半から舞踊ショーになります。男女の子役さんも熱演しています。役者さんは客席を回り、お客さん一人一人と一緒に歌ったり握手したりして触れ合います。

筆者はこれまで大衆演劇を観覧したことはほとんどありませんでしたが、つい引き込まれてしまいました。

役者さんが客席を回り、一人一人と触れ合う=岩瀬城総合娯楽センター

子役も熱演=岩瀬城総合娯楽センター

内容の詰まった、約2時間半の公演が終了すると、満足したお客さんたちを役者さんたちが笑顔で見送ります。

お客さん一人一人を役者さんたちが見送ります。右奥は岩瀬城総合娯楽センターの稲とく子社長

「劇団まな美座」は4月29日(30日は休館)までの公演が決定しています。5月以降のスケジュールについては岩瀬城総合娯楽センターにお問い合わせください。

料金は、幕の内弁当付きが3000円、幕の内弁当におつまみが付く新弁当が3300円、特別弁当が4000円、殿様弁当が5000円(いずれもジュースか日本酒1本付き。入館料、観劇料込み。税別)。

30人までの宿泊もでき、2食付き9040円からとなっています。ひのき風呂(展望風呂)が自慢ということです。

茨城桜番付で西の関脇

岩瀬城総合娯楽センターは、桜の名所にもなっており、ヤマザクラやソメイヨシノなど計1000本以上が植えられています。1983(昭和58)年に編成された「茨城桜見立番付」で「仁平家の山桜」として西の関脇に選定されています。

岩瀬城総合娯楽センターの事務室に今も掲示されている「茨城桜見立番付」。岩瀬城(仁平家)のヤマザクラは西の関脇

今シーズンの桜は終わりましたが、満開の時はまさに「天空の桜」。一見の価値があります。条件が良ければ富士山も遠望できます。

武家屋敷風の建物でカフェ「天空の桜」を営業していましたが、現在は休業中。眺望が素晴らしく、再開が待たれます。

施設の一つ「武家屋敷」。カフェの復活が期待されます=岩瀬城総合娯楽センター

「武家屋敷」のほかに「天守閣」や「大手門」、観音堂、鐘つき堂といった見どころがたくさんあります。

茨城県内ならマイクロバスでの送迎に対応(2団体限定)。栃木県も小山市、国分寺市、真岡市に送迎しています。

岩瀬城総合娯楽センターの稲とく子社長は「たくさんのお客さまに支えられての40周年。感謝と御礼を申し上げます。コロナ以降、まだ不安も残りますが頑張っていきます」と話していました。

岩瀬城総合娯楽センター
所在地:茨城県桜川市岩瀬2103-25
営業時間:午前10時~午後6時(公演は正午~午後2時半)
休館日:月曜休館
電話番号:0296(76)1364
ホームページ:https://iwasejo.sakuragawa.jp/index.html

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