茨城県は、ナシの県オリジナル品種「恵水」のブランド化の一環で、スイーツや料理のPRに力を入れています。東京、千葉の有名3店舗での素材としての使用が実現し、9月30日まで商品を販売しています。
恵水は少ない酸味と深い甘みが特長で、首都圏の人気店を対象に茨城県が使用を働き掛けました。すご腕パティシエ、シェフらの力を借りて、品種の認知度を向上させたい考えです。
販売されているのは、パティシエの鎧塚俊彦さんがオーナーシェフを務めるが手がける、Toshi Yoroizuka Atelier(トシ・ヨロイヅカアトリエ)(東京都杉並区)のグラススイーツ「恵水」(税込み720円)▽菓子工房アントレ(千葉県船橋市)のコンポート「恵水梨のコンポート」(同777円)▽RISTORANTE HONDA(リストランテ・ホンダ、東京都港区)の「アオリイカと恵水のカルパッチョ恵水のピューレマスタード風味~すだちの香り~」(ディナーコースの1品)-です。
グラススイーツは、角切りやすりおろしの恵水にパンナコッタや紅茶のゼリーなどを加え、4層の味わいが楽しめます。
コンポートは、恵水の食感を残しながらバニラクリームとレモンをアクセントに南フランスのスイーツをイメージしました。
カルパッチョは、薄く切った恵水をアオリイカと交互に重ねています。
恵水は、茨城県が品種開発に17年の歳月をかけ、2011年に登録されました。約4300個体からよりすぐって生み出された品種で、茨城県内で生産されるナシの約1%と希少価値が高くなっています。主に「とりぷれ」エリア内の下妻市や筑西市、ほかに石岡市などで生産されています。茨城県内の量販店や直売所以外でも都内の百貨店や果実専門店、有名スイーツ店などで人気を博しています。
茨城県農産物販売課は「茨城以外の人にも食べてもらい、ブランド力強化につなげていきたい」と広がりに期待しています。