取材した発酵カフェ「暮らしと四季」の寺田さんに紹介され、茨城県下妻市別府の「パチャママ農園」を訪ねてみました。
ドラマチックな「パチャママ農園」
「パチャママ農園」は先日茨城県八千代町サイクリングで訪れた大形橋(県道つくば古河線)のすぐ近くにありました。何とニアミスしていました。

パチャママ農園=下妻市別府
農園名が「パチャママ」。勝手にパパとママをもじって付けたのか思っていましたが、きちんとした意味がありました。「パチャママ」はボリビア語で「母なる大地」という意味だそうです。
ここからが「パチャママ農園」のドラマの始まりです。
農園主の中山大輔さんは下妻市出身。27歳の時に青年海外協力隊に志願し、2009年にボリビアに赴任して井戸掘りの仕事に従事。妻の美由紀さんは長崎県出身。同時期に青年海外協力隊に志願し保健師として同じくボリビアに赴任しました。
そして、2人は何かに導かれたかのように出会いました。

農園主の山中大輔さん(左)と妻の美由紀さん
大輔さんはボリビアで農業に魅力を感じ、帰国後、茨城県土浦市の大規模農園で農業の基本を学んだ後、2012年に新規就農しました。言うまでもなく美由紀さんと一緒です。
ボリビアに魅了された元井戸掘り職人と元保健師の夫婦の農園、それが「パチャママ農園」です。
農薬を使わず有機肥料で栽培
大輔さんは農業にこだわりがあります。農薬を使わず米ぬかなど有機肥料で野菜を作ることです。
その信念に基づき少しずつ作付面積を増やし、今は1.5ヘクタールの畑に70種類以上の作物が育つ農園になりました。

野菜の状態を見ながら丁寧に収穫
収穫した野菜はインターネットを中心に販売。有機肥料で育てた野菜は評判が良く、定期購入するお客さんも増えました。下妻市のふるさと納税返礼品としても人気を集め、毎月400件以上の注文を受ける農園に成長しました。

箱に詰めて送られる採れ立て野菜
大形橋のたもとに無人の野菜直売所もあり、採れ立ての新鮮野菜も販売されています。

大形橋のたもとにある無人直売所。季節によって営業時間が変わります(営業時間はインスタグラムで確認してください)
野菜に込めた思い
ボリビアで出会った2人が就農し、野菜を通して母なる大地の素晴らしさを伝えていく。「安心安全な野菜を食べて母なる大地を感じてほしい」と大輔さん。「野菜を通して人とのつながりが広がっていくことがうれしい」と美由紀さんが続けます。
お土産にいただいた野菜をサラダにしていただきました。
太陽、大地、風、水、そして愛情。口に入れただけでパチャママ、母なる大地が伝わってきました。

サニーレタス、キャベツ、大根、人参をサラダにしていただきました