栃木県、茨城県、埼玉県、群馬県の4県にまたがる渡良瀬遊水地で、春の風物詩ともなっている「ヨシ焼き」が3月2日(土)午前8時30分から行われます。[3月3日(日)に延期となりました。天候によっては3月9日(土)または10日(日)に延期になることがあります。実施の最終決定は、当日の午前6時] 見学の際の注意点や、広範囲で降灰が起こる可能性についてまとめました。
ヨシ焼の目的
ヨシ焼きは、ヨシズの原材料になり、渡良瀬遊水地で生産されている良質なヨシを育てるため、枯れたヨシに一斉に火をつけて焼くことで病害虫の駆除や新たなヨシの芽生えを促すものです。渡良瀬遊水地は、世界的に貴重な湿地環境としてラムサール条約にも登録されており、ヨシ焼きは希少植物の保全にも役立ちます。
昨年のヨシ焼きの様子(下野新聞)
見学時の注意点
実施範囲は渡良瀬遊水地全域の約1500ヘクタール(東京ドーム約320個分)。遊水地の各所から炎と黒煙が上がる光景は、多くのカメラマンにも人気があります。
実施日前日の午後5時から当日の鎮火後に安全確認がされるまで周辺は立ち入り禁止となるので、注意が必要です。見学の際は、駐車場は栃木市の遊水地会館駐車場(500台、大型可)と中央エントランス下宮駐車場(200台)が利用可能です。炎が間近に迫る場合もあるので、関係者の指示に従い、安全に見学してください。
降灰にも注意
ヨシ焼きの範囲が大規模が故に、毎年懸念されているのが灰や煙の飛散。風向きや上昇気流により範囲は変わりますが、渡良瀬遊水地アクリメーション振興財団によると、北は栃木県日光市、南は千葉県野田市までの広範囲で、窓の開閉や洗濯物への付着、庭や屋根への降灰などに注意を呼び掛けています。
「とりぷれエリア」の中心ともいえる渡良瀬遊水地だけに、周辺市町のみなさまは特に注意が必要となります。
天候により実施できない場合には、第1予備日:3月3日(日)、第2予備日:3月9日(土)、第3予備日:3月10日(日)に順次延期されます。実施・延期の情報は渡良瀬遊水地アクリメーション振興財団のホームページ(https://watarase.or.jp/)に掲載予定とのことで、チェックしてください。