筑波山を臨む、茨城県下妻市坂井の住宅街にたたずむ「古着屋 GranMe(グランミー)」。同市出身の鈴木里歩さんがオーナーで、双子の姉・大崎麻歩さんと共同運営しています。

黄色の壁が青空に映える一軒家。その倉庫を使って店舗を運営しています
店名は「grandmother(グランドマザー)」と「Hand-Me-Down(ハンドミーダウン)」を掛け合わせた造語です。幼い頃から昭和レトロな祖母の服が大好きだったという里歩さんと麻歩さん。大学で環境問題を学んだ里歩さんは、古着を通じて何かできないかと、麻歩さんと5年前に起業しました。
実店舗を持たない形でイベントを中心に販売をしていましたが、空き家となっていた友人の実家を活用する形で、倉庫部分の8畳スペースを改装、今年4月に実店舗をオープンさせました。

一点物の古着がずらしと並ぶ店内
商品は、女性服を中心に古着をリペアまたはリサイズしています。製造元は1970年代など50~60年前の欧米の服がメイン。状態が良く、これからも長く使えそうなものを選んでいます。
里歩さん、麻歩さん姉妹は洋裁が得意な祖母から修繕技術を教えてもらい、さらに努力をして技術を向上させながら、タグなどを付け直して販売しています。
店内には常に約100着が並んでいます。週1回のペースで3~4着が入荷するため、約2カ月で商品が入れ替わります。里歩さんの出産後に、キッズの洋服販売もスタートしました。

キッズサイズの古着も扱っています
実店舗になってからは、スカーフをはじめ、ビンテージのタペストリーやピンバッチなど雑貨も扱うようになりました。洋裁をしていた祖母が実際に使用してしていたボタンも並んでいます。

ワンコインで買えるコーナーで、祖母が使用していたボタンも販売しています

ビンテージのキーホルダーは、里歩さんの夫がセレクト
古着の持つストーリーを分かる範囲で案内をするのも特長です。「その服の持つストーリーを届けるのが好き」と里歩さん。実際に商品を購入した方から、「丁寧に扱ってくださっていたのを感じました」と喜びの声をいただくこともあるそうです。古着に魂を吹き込む、魔法のような仕事です。

一つ一つ商品の説明をする里歩さん
店には、近隣からはもちろん、SNSを見て、群馬県や埼玉県からもお客が来るそうです。
今後は、友人が営むドリンクや軽食を扱うキッチンカーを常設する予定です。また、キッズスペースを確保して、ママたちがゆっくり洋服選びができるように配慮していきたいということです。子育て世代になくてはならない場所になっていきそうです。

双子の人形をデザインしたかわいらしい看板が迎えてくれます
ほかでは買えない、あなただけの特別な一着が「古着屋 GranMe」で見つかるかもしれません。


 
  
  
  
   
                               
                              