桐生市地域おこし協力隊の新里地区隊員として、地域の飲食店や観光施設についてSNSで発信しています。「桐生や新里にはいいものがたくさんある。それを知ってもらう架け橋になりたい」
鹿児島県出身。高校卒業後にさまざまな仕事を経験し、30歳の頃にワーキング・ホリデーで渡豪しました。現地の学校で経済学を専攻しながら、カフェ経営やシェアハウスの運営をして働きました。
転機となったのは新型コロナウイルスの流行です。2020年冬に帰国し、21年にホームページ制作やSNS運用の代行を手がける事業を立ち上げました。顧客が多かった神奈川県で生活していましたが、地方の暮らしにあこがれ、地域おこし協力隊の志望者と募集自治体をつなぐサイトに登録。桐生市から打診を受け、23年3月に協力隊になりました。
新里地区で暮らし始めると、地域振興にネットが十分に活用されていないことに気付いたと言います。「いいものがたくさんあるのに、若い世代に知られていない」として、短編動画投稿サイト「TikTok(ティックトック)」で地元の飲食店や農産物の紹介を始めました。
軽快な音楽に合わせてテンポよく編集した動画は若者にも見られ、フォロワーは4000人を超えました。飲食店から取材依頼も来るようになり、昨秋にはTikTokでつながった飲食店などを集めたイベントを開催しました。
「地方移住のニーズはこれからも高まる。そのときに移住先に選んでもらえる街にしたい」。地域の埋もれた魅力を発掘するべく、今日もスマートフォンを手に街を散策します。