花の蜜を直接吸っているよう 季節ごとの多彩な蜂蜜に驚き 五霞の「mel akabokke」に行ってきました



はちみつ専門店「mel akabokke(メル アカボッケ)」の松沼孝行さん、円(まどか)さん夫妻=五霞町小手指 ひと
はちみつ専門店「mel akabokke(メル アカボッケ)」の松沼孝行さん、円(まどか)さん夫妻=五霞町小手指

茨城県五霞町小手指にある、はちみつ専門店「mel akabokke(メル アカボッケ)」を紹介します。

はちみつ専門店「mel akabokke」の店舗外観=五霞町小手指

はちみつ専門店「mel akabokke」の店舗外観=五霞町小手指

店舗の外観は、大谷石の外壁が印象的です。壁の模様の一部は蜂の巣の六角形のハニカム柄になっています。内装にも大谷石がふんだんに使用されているほか、天然の木材部分も多く、ヒノキのいい香りがしていて、見た目も温かい雰囲気になっています。

温かい見た目の店内=五霞町小手指

温かい見た目の店内=五霞町小手指

趣味の採蜜から

オーナーは、愛犬や家族と温泉旅行に出かけるのが好きな、地元五霞町出身の松沼孝行たかゆきさんと、北海道札幌市出身のまどさん夫妻です。2005年、庭に蜜蜂の群れが飛んできたため、巣箱を作って趣味で採蜜を始めました。

それを周りの人におすそ分けをしたところ、おいしいと評判になりました。その後、道の駅ごかで販売するようになり、2025年3月10日に店舗をオープンしました。お店の看板犬ゴールデンレトリバーのムギちゃん、ミニチュアダックスのマロンちゃんも人気です。

松沼孝行さん(右)、円さん夫妻=五霞町小手指

松沼孝行さん、円さん夫妻(左から)=五霞町小手指

ミツバチの管理や蜂蜜の生産・出荷を孝行さん、販売を主に円さんが担当しています。

店名にもなっている「akabokke」は、店舗の所在地の字名が五霞町大字小手指字赤法花あかぼっけとも表記されるところから名付けたそうです。昔から地域の人々に親しまれている字名で、五霞ののどかな雰囲気に馴染んでいます。

人気の田舎はちみつ

蜂蜜は、4月〜10月に五霞町で採れたものを月ごとに分けた田舎はちみつ7種類(麗花、耀、涼葉、葵碧、紅朱、茜音、露結)(税別1700〜3600円)と、単花蜜の桜川市高峰で採れた山桜、岩手県で採れたシナノキ、トチノキ、アカシア、蓮華(税別2000〜4300円)、田舎はちみつスティック(4月〜10月と山桜)(税別1600〜1700円)があります。

五霞町で採れたはちみつがずらりと並んでいます=猿島郡五霞町小手指

五霞町で採れたはちみつがずらりと並んでいます=猿島郡五霞町小手指

人気は、月ごとの田舎はちみつや単花蜜で、持ち運びなどに便利なスティックタイプも好評です。

季節の花の種類と味のイメージ

季節の花の種類と味のイメージ

月ごとの蜂蜜の特徴

月ごとの蜂蜜の特徴

田舎はちみつ類は、地元の五霞町だけでなくとりぷれエリアの古河市、桜川市、さらに茨城県、牛久市、那珂市、水戸市のふるさと納税返礼品になっています。田舎はちみつスティックは、イバラキデザインセレクション2024のパッケージ部門で「選定」を受賞しています。

茨城セレクション2024、パッケージ部門で「選定」を受賞

茨城セレクション2024、パッケージ部門で「選定」を受賞

ほかに「はちみつのお酒Mead」(税別5000円)や、「巣蜜せっけん」(税別3000円)なども販売しています。

天然そのままの味

月別の蜂蜜や単花蜜を試食させていただくと、「農薬や抗生剤を使用していない、天然そのまま」という「mel akabokke」の蜂蜜の特徴がよく伝わってきます。まるで花の蜜を直接吸っているような感覚で、普段食べている蜂蜜の味と全く異なります。

口に入れると香りがとても強く、花に詳しい人なら、何の花の蜜か口に入れただけで分かりそうなほど花の香りがして、五霞町に咲く桜や菜の花の風景が浮かんでくるようです。

花好きな筆者も、特徴的な菜の花の香りだけはすぐ分かりました。採取時期が1カ月異なるだけで味がガラリと変わり、濃いものからさっぱりしたものまで、こんなにも味の違いがあるものなのかと驚かされます。

月ごとのはちみつについている名前は、赤ちゃんの名前辞典を見て、松沼さん夫妻で考えたそうです=五霞町小手指

月ごとのはちみつについている名前は、赤ちゃんの名前辞典を見て、松沼さん夫妻で考えたそうです=五霞町小手指

一般的には蜂に餌を与えることもあるそうですが、「mel akabokke」では蜂に無理をさせず伸び伸びとさせているため、その分余計な味がせず、元気いっぱいな蜂が採取してきた蜜をそのまま味わえます。

月ごとに味や香りが全く違うため、どれを購入しようか悩む気持ちがよく分かります。自分の好きな花で選んだり、誕生月で選ぶお客さんが多いそうです。取材時には、千葉県から初めて訪れたというお客さんが楽しそうに試食していました。

以前とりぷれでも紹介した五霞町原宿台の焼き菓子店「fika rikka(フィーカ・リッカ)」では、「mel akabokke」の蜂蜜を使用したはちみつ生食パン(税込み1200円)や、はちみつプリン(同450円〜)を販売しています。不定期で「mel akabokke」店内でもパンを販売もしていますが、次回の販売日程は未定とのことでした。

 旬の果物使ったジャム人気 「fika Rikka」    

即完売の塩パン、米粉のカヌレも人気 「fika Rikka」

関東周辺のイベントにも出店しており、今後は、「あおぞらクラフトいち」(10月12、13日、水戸市芸術館広場)、「コーヒーと日常」(11月1、2日、埼玉県深谷城址公園)に出店予定です。

孝行さんは「(日々)蜂が元気でいることが楽しい。皆さんに、ぜひ蜂蜜を食べ比べてもらいたい。お好みの蜂蜜を見つけてもらえたら」と笑顔で話していました。

はちみつ専門店「mel akabokke」
所在地:茨城県五霞町小手指723
営業日:11時〜18時
定休日:火・水曜、不定休
電話番号:090-4671-1590
ホームページ:https://www.akabokke.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/akabokkehoney/
フェイスブック:https://m.facebook.com/HoneyAkabokke/

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