夏季企画展「しもだて美術館の小宇宙」 月や太陽、幻想的に 絵画・陶器・書58点 9月15日まで 筑西市



夏季企画展に展示された小峰尚さんの「神の視座-宇宙モデル-」=筑西市丙 地域別
夏季企画展に展示された小峰尚さんの「神の視座-宇宙モデル-」=筑西市丙

茨城県筑西市丙のしもだて美術館の夏季企画展「しもだて美術館の小宇宙 所蔵品で紡ぐ天体の物語」9月15日まで、同館で開かれています。

月や太陽、星にちなんだ絵画や陶器、書など計58点がそろい、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から提供を受けた写真を展示して幻想的な世界を演出しています。

出品作家は洋画家の森田茂さんや早川義孝さん、皮革工芸家の大久保婦久子さん、書家の浅香鉄心さんら12人。同展はJAXAとの特別企画の展示に始まり、星、太陽、月に分けた章立てで構成されています。

特別企画で目を引くのは、陶芸家の小峰尚さんが制作したオブジェ「神の視座-宇宙モデル-」で、小惑星や星を内包した宇宙空間を表現しています。展示室の壁面には、国際宇宙ステーション(ISS)から撮影された月やオリオン座、オーロラなどの写真10点が並んでいます。

縄文芸術を主題とした作品を残した大久保さんの「薄暮」からは、月の滴を水がめに集める乙女の物語が見て取れます。

早川さんの「太陽祭の詩」は、夕暮れ時に港や灯台の輪郭が赤く染まった景色が郷愁を思い起こさせます。

早川義孝さんの「太陽祭の詩」=筑西市丙

早川義孝さんの「太陽祭の詩」=筑西市丙

森田氏に師事した洋画家、飯泉俊夫さんの月明(はにわ・鷹匠)」は、生涯の主題としているはにわを月と共に描いた神秘的な作品です。

飯泉俊夫さんの「月明(はにわ・鷹匠)」=筑西市丙

飯泉俊夫さんの「月明(はにわ・鷹匠)」=筑西市丙

しもだて美術館の学芸員、堀江紅音さん(23)は同展について「多様性が裏テーマにある」と説明。「大きな宇宙の中にいる私たちが、作家が表現した小宇宙と言える作品を鑑賞できる面白さがある」としています。

夏季企画展「しもだて美術館の小宇宙 所蔵品で紡ぐ天体の物語」
会場:しもだて美術館(茨城県筑西市丙372)
会期:2025年9月15日(月・祝)まで※月曜休館(9月15日は開館し翌日休館)
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時半まで)
入館料:一般400円、団体(10人以上) 350円、高校生以下無料
問い合わせ:(電)0296-23-1601
ホームページ:こちら

特 集

feature


特集一覧を見る