稲刈りも終わり新米のおいしい季節となりました。新米を釜炊きで食べられる店「めし処よこた」(茨城県筑西市嘉家佐和)を紹介します。
開店時間のちょっと前に到着しましたが、既に駐車場には数台の車が止まっていました。
開店と同時にお店に入ります。店内はテーブル席を挟んで両側に座敷があります。面白い造りです。
モロはご当地グルメ!?
テーブル席に座りメニューを見ます。お薦めは刺し身定食や焼き魚定食、焼き肉定食などですが、筑西市ご当地グルメ「筑西モロキング」(1000円)が気になります。
モロは茨城県や福島県の沖で取れたネズミザメの肉で、サメ肉は腐りにくい特徴があるため海から離れた内陸部では貴重な海の魚として流通したそうです。筑西市でも昔はよく食べられていたようです。
コスパ最強の「モロキング」
「筑西モロキング」は釜炊きごはん、モロフライ、ニラ入りキングポークかつ、そば、そしてあの郷土料理も付いています。こんなにおかずがついて釜炊きごはんはお代わり自由。まさにコスパ最強です。
待っている間に釜炊きごはんの機械を見せてもらいました。これでひとつひとつ炊かれているのですね。ごはんがますます楽しみです。
15分ほどで「筑西モロキング」が運ばれてきました。
お膳の上にはどーんと釜炊きごはん。わくわくしながらふたを開けると香り立つつやつやの新米ごはん。量も多く茶碗2杯分はあります。
まず一口。ごはんの甘みがじわりと広まります。熱々なのでやけどに注意です。
そしてモロのフライは2種類。モロは白身魚のように淡白な味です。チーズ入りはチーズがたっぷり入っていて、良いアクセントになっています。 タルタルソースを付けておいしくいただきました。
ここで見落としていけないのがそばです。筑西市産のそば粉を手打ちしたものです。この値段で手打ちそばまで食べられるのですからすごいの一言です。
小鉢で登場、あの料理
いよいよ郷土料理です。小鉢に盛られているのは「すみつかれ」。地域によって「しもつかれ」「しみつかれ」とも呼ばれています。
これはまさに「とりぷれ」エリアのソウルフード。本来は正月開けの1月下旬ごろに食べるもので、サケの頭や大豆、ダイコン、ニンジンなどを酒かすで煮た料理です。
筆者は「すみつかれ」が大好きなので美味しくいただきましたが、友人知人の中には食べられない人も多く、これを出すとは…。ご主人なかなかやり手です。
「すみつかれ」については来年、自分で作って紹介しようと思います。
そして最後は生卵。食べ方は写真の通りです。
ごはんの量が多いので2杯目は卵がけごはんが定番です。筆者はもうお腹いっぱいでしたが、流し込むようにしていただきました。
釜炊きごはんお代わり自由と言われても、とてもできませんでした。
「米は自家生産米。おいしく食べてもらいたいのでひとつひとつ釜炊きにしました。郷土料理も皆さんに知ってもらいたくお出ししています」とご主人の横田博さん。
釜炊きごはんの湯気の向こうにご主人の優しさと意気込みが見えました。