大たいまつを両手に境内を走る、白装束の氏子=下妻市大宝の大宝八幡宮 下妻市
大たいまつを両手に境内を走る、白装束の氏子=下妻市大宝の大宝八幡宮

白装束の男が両手に大たいまつ持ち駆け回る 9月7日、火の粉飛び散る奇祭「タバンカ祭」 茨城・下妻の大宝八幡宮



奇祭と言われる火祭り「タバンカ祭」が9月7日(土)午後7時から、茨城県下妻市大宝の大宝八幡宮で行われます。

大たいまつを両手に境内を駆け回る白装束の氏子=下妻市大宝の大宝八幡宮(資料写真)

大たいまつを両手に境内を駆け回る白装束の氏子=下妻市大宝の大宝八幡宮(資料写真)

「タバンカ祭」は、鎌倉時代の1370(応安3)年に大宝八幡宮から出火した際に、畳や鍋ぶたで火をたたいて鎮火させたという故事を再現した伝統神事です。火を消す際に「バタン、バタン」という音がすることから、「タバンカ祭」と名付けられたということです。「松明たいまつ祭」とも、冬瓜とうがんを神前に献上することにちなんで「冬瓜まつり」とも呼ばれています。

祭りでは、白装束に身を包んだ氏子青年らが、神前に並べられた畳や鍋ぶた、かわらけを拝殿前に豪快に放り投げると、参拝客らがかわらけを競って拾い、無病息災を願います。

続いて境内で大たいまつ2本に火をつけ、それを囲んで氏子らが畳や鍋ぶたを力いっぱい石畳にたたき付けます。その時に響く音が祭りの名称の由来になったということです。

畳と鍋ぶたをたたきつけ、火を消す故事を再現します(資料写真)

火のついた大たいまつに畳と鍋ぶたをたたきつけます=下妻市大宝の大宝八幡宮(資料写真)

その後、畳を背負った氏子が走り、勢いよく燃える大たいまつを両手に持った氏子がそれを追いかけます。彼らが境内を荒々しく駆け回り、火の粉を豪快に散らすのが見どころです。氏子同士だけでなく、参拝客が追いかけられる場面もあります。火の粉を浴びると災いよけになるとされ、毎年大勢の人出でにぎわいます。

大たいまつの炎で境内は赤く染まります=下妻市大宝の大宝八幡宮

大たいまつの炎で境内は赤く染まります=下妻市大宝の大宝八幡宮(資料写真)

大たいまつの火を浴びる少年

大たいまつの火を浴びる少年=下妻市大宝の大宝八幡宮(資料写真)

毎年9月12、14の2日間行われていましたが、コロナ渦の2020年から第1土曜のみに変更されました。

タバンカ祭
会場:大宝八幡宮(茨城県下妻市大宝667)
開催日時:9月7日(土)午後7時~同8時
問い合わせ:0296-44-3756
駐車場:無料。大宝保育園とゑびすやの駐車場を利用(150台可能)
ホームページ:https://www.daiho.or.jp/torch-festival.html

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