茨城県結城市は奈良時代を起源とする高級絹織物「結城紬」の産地として知られています。
結城紬は1956年、技術伝承者による「糸つむぎ」「絣くくり」「地機織り」の技術が国重要無形文化財に、2010年にはユネスコ無形文化遺産に登録されました。
結城紬の最大の特徴は、軽くやわらかな手触です。真綿を手で紡ぎ、糸に負担をかけない地機で織られる布はふんわりと空気を含み、軽く、暖かく仕上がります。以前は固く丈夫な織物というイメージでしたが、近年は絣が精緻になるとともに糸が細くなり、「軽くて柔らかい」と評されています。
そんな結城紬の魅力を知り、体験もできる施設「つむぎの館」(結城市大字結城)にお邪魔しました。
つむぎの館には、さまざまな施設があります。資料館の「手緒里」は結城紬の歴史を伝える唯一の本場結城紬染織資料館です。実際に作業に使われている道具を見ながら、結城紬の歴史と制作過程を学ぶことができます。
結城紬はその昔「常陸紬」と呼ばれ、1322年に発行された「庭訓往来」という書物に名産品の一つとしてその名が記されています。江戸時代には各地の織物技術を取り入れるなどの改良が行われ、全国にその名を轟かせました。1712年に観光された「和漢三才図絵」には最上級の紬として掲載されているのが確認できます。
150年前の古民家を移築してきたという「陳列館」では200点もの結城紬を実際に見て触ることができます。結城紬の最大の魅力である、軽くて温かい肌なじみの良さをぜひ実感してみてください。
紬小物を販売している「結の見世」では、ショールや財布などが販売されていました。つむぎの館責任者の新陽子さんは、「ギフトに最適なので選択肢の一つとして興味を持ってほしい」と話していました。
染織工房「織場館」では地機織り体験や、染め体験、季節ごとの企画体験なども実施しています。中に入ると10台の織り機が所狭しと並んでいました。
今回は織り機を使ったコースター織りを体験させていただきました。体験料金は1人2200円です。体験には事前の予約が必要なのでご注意ください。30分から1時間ほどで、小さなお子さんでも織りの作業を体験できます。
まずは、たくさんの糸の中から好きな色を選びます。
織り機に腰かけて足を左右に踏みながら、杼と呼ばれる道具を使い、糸を右から左に、左から右に流すことで少しずつ布が出来上がっていきます。
あっという間に、約9センチ四方の淡い色合いの素敵なコースターが出来上がりました。糸と向き合うことで、没頭して自分の時間に入り込めるのが魅力です。
毎週土曜日には職人さんが実際に織っている様子を見ることができるそうです。
着物に詳しい人もそうでない人にも、気軽に立ち寄れるオススメスポットでした!
結城紬ミュージアム つむぎの館
住所:茨城県結城市大字結城川澄12ー2
電話:0296ー33ー5633
営業時間:平日10:00~16:00 土日祝10:00~17:00(入館は30分前まで)
休館日:火曜日・水曜日
ホームページ:https://www.yukitumugi.co.jp/guide/texture-ground/
Instagram:https://www.instagram.com/tsumuginoyakata/
住所:茨城県結城市大字結城川澄12ー2
電話:0296ー33ー5633
営業時間:平日10:00~16:00 土日祝10:00~17:00(入館は30分前まで)
休館日:火曜日・水曜日
ホームページ:https://www.yukitumugi.co.jp/guide/texture-ground/
Instagram:https://www.instagram.com/tsumuginoyakata/