もうすぐ見頃! 茨城とりぷれエリアの桜名所〈上〉 謡曲の舞台、ヤマザクラ、水辺のソメイヨシノ 桜川市・筑西市



雨引観音の楼門を雲海のように包み込む桜=桜川市本木(資料写真) 地域別
雨引観音の楼門を雲海のように包み込む桜=桜川市本木(資料写真)

桜(ソメイヨシノ)が開花しました。茨城とりぷれエリア桜名所の一部を紹介します。※記事で使用している写真は全て2024年以前に撮影したものです

茨城とりぷれエリアで桜の名所を豊富に持つのは、市名が示すように桜川市ではないでしょうか。古くから「西の吉野、東の桜川」と称賛され、平安時代に紀貫之きのつらゆきが東国に思いをはせて歌に読んだほか、室町時代には世阿弥作の謡曲「桜川」の舞台になっています。市全域に約55万本のヤマザクラがあるとされています。

🌸磯部桜川公園~桜川磯部稲村神社(桜川市磯部)

磯部桜川公園=桜川市(資料写真)

磯部桜川公園=桜川市(資料写真)

ヤマザクラの名所。桜川磯部稲村神社の参道沿い約1キロに及ぶ桜並木は1924(大正13)年に国の名勝に指定されました。また、磯部桜川公園には約550本が植えられています。

1974(昭和49)年には、桜川磯部稲村神社参道の馬場だった部分が名勝指定地に追加され、さらに名勝指定域内の桜全てが国の天然記念物に指定されました。学術的にも貴重な存在で、代表する11種が品種指定されています。

🌸雨引観音(桜川市本木)

雨引観音で雲海のように咲く桜(資料写真)

雨引観音で雲海のように咲く桜(資料写真)

筑波連山の一つ、雨引山あまびきさん(標高409.3メートル)の中腹にあり、安産や子育てを願う善男善女が訪れます。境内とその周辺にはソメイヨシノなどの桜が約3000本あり、河津桜から始まってソメイヨシノ、ヤマザクラへと移行しながら、雨引山をピンク色に彩り続けます。

🌸つくば霞ヶ浦りんりんロード(雨引駅跡、樺穂駅跡)

筑波鉄道雨引駅のホームだった所を通る自転車道=桜川市本木(資料写真)

筑波鉄道雨引駅のホームだった所を通る自転車道=桜川市本木(資料写真)

「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の沿道には、地元の住民らによってソメイヨシノ八重桜などが植樹されています。桜川市内では、岩瀬駅からつくば市方面にかけて桜並木があり、特に旧筑波鉄道雨引駅(同市本木)や樺穂駅(同市長岡)が見どころになっています。自転車のペダルをこぎながら、あるいはゆっくり徒歩で、筑波山の眺望と共に桜のトンネルを楽しむことができます。

🌸高峯(桜川市平沢地区)

山肌を多彩な色に染めるヤマザクラ=桜川市平沢(資料写真)

山肌を多彩な色に染めるヤマザクラ=桜川市平沢(資料写真)

高峯(標高519.6メートル)から雨巻山あままきやま(同533.3メートル)にかけてヤマザクラが群生しており、特に高峯には数千本が自生していて、一本桜や桜並木とはまた異なる魅力のある、パッチワークのような眺望を展望台などから楽しむことができます。

桜川市観光協会のホームページはこちら。開花状況はこちら

🌸母子島遊水地(筑西市飯田)

筑波山を望む母子島遊水地のソメイヨシノ=筑西市飯田、資料写真

筑波山を望む母子島遊水地のソメイヨシノ=筑西市飯田、資料写真

続いて茨城県筑西市の桜名所です。

母子島はこじま遊水地は1986(昭和61)年の小貝川水害の後に整備された遊水地です。筑波山をバックに、山頂から太陽が昇る「ダイヤモンド筑波」を年2回見ることができるスポットとして有名です。

サクラの美しさも特筆すべきものがあり、池を囲む散策路に沿ってソメイヨシノ約290本が植えられていて、ダイヤモンド筑波同様に、水辺に映る「逆さ筑波」と合わせて撮影することもできます。

もうすぐ開花! 茨城とりぷれエリアの桜名所〈下〉はこちら


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