ユメノバのレールパークは、鉄道ファンなら絶対行くべき=筑西市 子育て
ユメノバのレールパークは、鉄道ファンなら絶対行くべき=筑西市

筑西市の「ザ・ヒロサワ・シティ」は、何度来ても新たな発見がある、進化し続けるテーマーパークでした ①《レールパーク編》



茨城県筑西市、およそ100万平方メートルの広大な敷地に広がる「ザ・ヒロサワ・シティ」は、総合企業グループ「広沢グループ」が運営しており、廣澤美術館、テーマパーク「ユメノバ」、下館ゴルフ倶楽部、宿泊施設など多くの施設があります。広大な「ザ・ヒロサワ・シティ」のうち、今回は廣澤美術館とテーマパーク「ユメノバ」を丸1日かけて体験してきました。それでも全体を1回では紹介しきれないため、5回に分けて掲載します。1回目はテーマパーク「ユメノバ」の目玉の一つ、「レールパーク」を遊び尽くします!

豪華寝台特急「北斗星」と対面

新幹線、蒸気機関車、電気機関車を揃って眺められる光景は、圧巻です=筑西市

新幹線、蒸気機関車、電気機関車をそろって眺められる光景は、圧巻です=筑西市

「ユメノバ」に入って左に曲がると、すぐに赤い電気機関車が見えてきます。そのまま進むと、蒸気機関車、新幹線の車両も姿を現します。鉄道好きにはたまらない、「レールパーク」に到着です。

レールパークには、個人や企業から譲渡された鉄道車両が展示されています。まず「北斗星」のヘッドマークがまぶしい電気機関車「EF81」と、牽引されていた客車4両を見せていただきました。

北斗星を牽引したEF81系電気機関車=筑西市

北斗星を牽引したEF81系電気機関車=筑西市

寝台特急「北斗星」は上野~札幌駅間を片道約16時間かけて運行していた寝台特別急行列車です。食堂車やロビーカー、個室寝台がを連結され「日本初の豪華寝台特急」と言われました。1988(昭和63)年3月13日から2015(平成27)年3月14日まで定期運行されていました。

展示されている「EF81 138」は1979(昭和54)年に製造されました。前面窓上には一体型のひさしが設けられたのが外観上の大きな特徴です。機器類は運転席を除いて撤去されていますが、その空いたスペースには、特急や寝台特急のヘッドマークが展示されています。ブルートレインブーム直撃世代の筆者には懐かしいものばかりです。運転席は、イベント時に内部を公開することもあるそうです。

ブルートレインブームを文字通り牽引した寝台特急のヘッドマークが並ぶEF81の内部=筑西市

ブルートレインブームを文字通り牽引した寝台特急のヘッドマークが並ぶEF81の内部=筑西市

EF81には個室寝台車「オロハネ24」、ロビーカー「オハ25」、解放式寝台車「オハネフ25」、食堂車「スシ24」の4両の客車が連結されています。いずれも内部を当時のままの姿を見られます。

個室寝台の中でも特にプラチナチケットだった、1人用A個室寝台「ロイヤル」は、1編成に4部屋しかなく、室内にシャワーやトイレ、テレビが設置されるなど、現在でも通用する画期的な設備を誇っていました。本来1人用ですが、補助ベッドを備えていて2人でも利用できました。

1981年製造の「オロハネ24」の内部。1人用A個室寝台「ロイヤル」は、当時プラチナチケットだったはず=筑西市

1981年製造の「オロハネ24」の内部。1人用A個室寝台「ロイヤル」は、当時プラチナチケットだったはず=筑西市

ロビーカーは、座り心地の良いソファーが並んでいます。ここで車窓を流れる風景を眺めながら寛ぐのは、至高のひと時だったことでしょう

北斗星用のロビーカー「オハ25」の内部。ソファの座り心地が良いのは言うまでもありません=筑西市

北斗星用のロビーカー「オハ25」の内部。ソファの座り心地が良いのは言うまでもありません=筑西市

かつて筆者も乗ったことのある解放式のB寝台は、「これぞブルトレ!」という雰囲気。狭い中にも機能満載の寝台に横たわると、列車の振動が今にも伝わってきそうです。

これぞ「ブルトレ!」という雰囲気の2段開放式のB寝台車、オハネフ25形の内部=筑西市

これぞ「ブルトレ!」という雰囲気の2段開放式のB寝台車、オハネフ25形の内部=筑西市

食堂車も当時の面影を今に伝えます。現在は全て廃止されてしまった食堂車ですが、ここで食べる食事は一生の思い出になったに違いありません。

食堂車「スシ24」の内部。一度でいいからここで食事をしたかった=筑西市

食堂車「スシ24」の内部。一度でいいからここで食事をしたかった=筑西市

保存されている「北斗星」は今後、宿泊もできるようにする計画があるそうです。走行こそしませんが、豪華な客車で一晩過ごせたら最高ですね。

デゴイチも間近で見られます

EF81の隣には、D51が鎮座しています。「デゴイチ」の愛称で知られ、 1935(昭和10)~1945(昭和20)年にかけ1184両も製造され、1975年まで当時の国鉄で使用されました。展示されている「D51 1116号機」は、戦時形と呼ばれる、最後に製造された車両です。動態保存ではありませんが、間近でSLを見ることができます。

2018年10月に、千葉県の個人宅から譲渡されたものだそうです=筑西市

2018年10月に、千葉県の個人宅から譲渡されたものだそうです=筑西市

D51の後ろには、かつて地元の関東鉄道常総線を走行していたディーゼル車「キハ101」と「キハ102」が置かれています。内部には、鉄道に関する図書や資料が納められており、今後一般に開放することを検討しているそうです。

「下館」の行先表示がまぶしい「キハ102」=筑西市

「下館」の行先表示がまぶしい「キハ102」=筑西市

「マリンライナーはまなす」の内部は何と・・・

かつて鹿島臨海鉄道を走っていた「マリンライナーはまなす」は、内部に子供向け遊具が設置された1両目、かつてゲームセンターで大人気だったアーケードゲーム「電車でGO!」が2両目にあり、何と無料で楽しむことができます。

かつて鹿島臨海鉄道を走っていた「マリンライナーはまなす」=筑西市

かつて鹿島臨海鉄道を走っていた「マリンライナーはまなす」=筑西市

久しぶりにマスコンを握って、「電車でGO!」をプレイしましたが、最も簡単なステージすらクリアできませんでした。

これが無料でプレイできるとは! プレイするときは、お子さんを優先してください=筑西市

これが無料でプレイできるとは! プレイするときは、お子さんを優先してください=筑西市

E2系の新幹線も既に懐かしい

最後に東北・上越新幹線を走っていた「E2系」です。長く伸びたノーズ部分をこれほど間近で見る機会はなかなかありません。展示されているのは、東北・上越新幹線向けのJ編成でした。

新幹線外観。先頭車両に見えますが、これは10号車だそうです=筑西市

新幹線外観。先頭車両に見えますが、これは10号車だそうです=筑西市

もちろん、車両の中にも入ることができます。2人掛けと3人掛けに分かれたスタイルはおなじみですが、現在の新幹線と比べると、微妙に座席の座り心地が異なる気がしました。普段は決して見られない、車両連結部分も新鮮でした。

レールパーク以外にも、ユメノバ内には記念切符や備品の展示や、段ボールで造った巨大な蒸気機関車の模型を設置したコーナーなど、鉄道ファンなら一度は訪れてみたい展示が数多くあります。

②科博廣澤航空博物館の記事を読む

テーマパーク「ユメノバ」
住所:茨城県筑西市徳持
(カーナビで検索する場合は「下館ゴルフ倶楽部」または「0296-20-1111」と入力)
電話:0296-48-7417
営業時間:午前10時~午後5時
休園日:月曜日(祝日の場合は火曜日)
入場料:大人2500円 高校生・大学生、1000円
中学生700円 小学生500円
10名を超える団体での利用の際は事前に連絡をお願いします
ホームページ:https://www.shimodate.jp/index.html

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