大手不動産会社の大東建託はこのたび、居住満足度調査「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2023」の全国1,891市区町村の評価データを一般公開しました。
茨城、栃木、群馬にまたがる北関東3県境エリアの生活情報サイト<とりぷれ>編集部としては、このエリアに住んでいる人たちが、自分が暮らしている街をどのように感じているのかは大変気になるところです。
果たして、このエリアで最も住みここちのいい街はどこなのか-。WEBで公開されている膨大なデータを基に比較してみました。
全国80万人の調査を集計
まずは調査の概要です。大東建託では今回の調査にあたって、インターネット経由で調査票を配布・回収しました。
集計対象は全国47都道府県1,891市区町村に居住する20歳以上の男女80万6,722人。2019~2023年の5年分の回答を累積しています。
質問の中で、回答者に現在居住している街について「全体としての現在の地域の評価」=「住みここち」を聞いています。
回答には、大変満足:100点、満足:75点、どちらでもない:50点、 不満:25点、大変不満:0点と点数が割り振られ、合計点数÷回答者数を「評点」、50を基準とした場合の平均値との差を示したものを「偏差値」として、ランキングが作成されています。
生活利便性が高い“あの街”が1位
では、いよいよ全国データで比較した<とりぷれ>エリアの自治体ランキングを見てましょう。
1位に輝いたのは、栃木県小山市です!
どんな点が居住者の評価を高めたのでしょうか。因子別に見ると「生活利便性」の項目が高く、商業施設が多さが一因ではないかと考えられます。新幹線が停車する小山駅があり、東京から最短41分のアクセスも魅力ですよね。
2位は群馬県みどり市、3位は群馬県太田市と、群馬県の自治体が続きました。
みどり市は2006年に笠懸町、大間々町、東村が合併して誕生した市で、東西両隣を桐生市に挟まれています。人口5万人弱と大都市ではありませんが、近隣市町と比べると「行政サービス」への評価が高いようです。
エリア最大22万人都市の太田市は、やはり「生活利便性」で高い評価を得ています。地元民からの支持を集めるイオンモール太田が4月にリニューアルオープンしたばかり。今後はさらに評価を上げてきそうです。
トップ3の顔ぶれはいかがだったでしょうか。順当だったような、意外だったような…。必ずしも人口の多さの順ではないことが興味深いですね。
意外にも?小さな町が大健闘
4位には群馬県明和町が入りました。人口1万人ほどながら、町としては堂々のトップです。コストコの店舗があることで有名ですが、「親しみやすさ」の評価が高く、住んでいるからこそわかる良さもあるようです。
5、6位は隣り合う栃木県佐野市、栃木県足利市がランクイン。地理的にも人口的にも近い両毛地区の2市は、偏差値&評点で小数点以下の接戦を繰り広げました。面白いことに、佐野市は「生活利便性」、足利市は「自然観光」と評価の高いポイントは異なっています。
7位に群馬県邑楽町、9位には栃木県野木町が健闘しています。8位には歴史を誇る「織都」こと群馬県桐生市が入りました。
ランク外の“あの県”を見ると
この住みここちランキングでは、偏差値50以上の自治体のみ数値が公開されています。<とりぷれ>エリアには茨城、栃木、群馬県内で計22の自治体がありますが、偏差値50以上の自治体は9つ。茨城県の自治体はありませんでした。
偏差値は比べる自治体の範囲によって変化します。全国ではなく茨城県単位のデータを見ると、3つの自治体が偏差値50以上となっています。
エリア内の茨城県トップは結城市。2位は下妻市、3位は古河市でした。
北関東全体の1位は茨城県守谷市
ちなみに、北関東3県全体での1位はどの自治体だったのでしょうか。
1位は5年連続で茨城県守谷市。商業施設が充実していて、都内へのアクセスも良いことからベッドタウンとしても評価が高いそうです。
2位は茨城県東海村、3位は茨城県つくば市と、3県全体では茨城県の自治体がトップ3を独占する結果に。群馬県トップは4位の高崎市、栃木県トップは5位の宇都宮市でした。
<とりぷれ>エリアトップの栃木県小山市は、北関東3県全体のランキングでは12位。編集部としては、情報発信の面で「地域の住みやすさ」を感じてもらえるよう努力していきたいところです。
このたび詳細な評価データが発表されたのは2023年分で、すでに住みここちランキングは2024年の発表が首都圏版から始まっています。北関東版も今後発表されるそうですので、その際は<とりぷれ>でも結果をご紹介します。
出所:いい部屋ネット 街の住みここちランキング2023<総評レポート>データ集